■VOL・120  中国新聞   
2007/4

太田川 地域ビジョン 太田川清流塾

靴下やパンツにもウラとオモテがあるように、
人のココロの奥底にもそれがあり、ネットやマスコミから溢れ出る情報にもそれがある。

「真実の愛」はチト奥に隠れておりますので、それをホジクリ出すのは難しいものなのだ!


振り向けば・・・

時代が変わると噂が聞こえて・・・
ワープロすら触ったことがないくせに、35万でノートパソコンを買ったのが10年前・・・
使うことは殆ど無かった。

やがて、40歳を越えてキーボードを覚え始め、悪戦苦闘でホームページを始めたのですが、
中年ボケには苦しい作業になりつつある。

IT革命が、田舎の生活を一変させるという淡い期待は、儚くコワレ、
アヤシイ情報が溢れるばかりで、真実は見えにくい。


う〜ん!

ネット情報は、ウラもオモテも、読む人の自己責任でがんす!


パソコンやインターネットが時代を動かしているのは事実ですが、
プリンターは必需品ですので、紙面にはそれなりの価値があり、
アチコチにバラ撒かれる新聞や書籍やチラシ等には、それなりの社会的責任がある。


新聞記事が気になる今日この頃・・・

中国新聞は、広島でNO.1のシェアを誇る地方大衆紙ですが、
ページ数が増え、活字も大きくなり、カラー画像も多く、地域のオモテ情報が溢れております。

読めば読むほど、時代の変り目が見え隠れしており、大きな紙面は独特の存在感がある。



□ ムラは語る □

今年の正月から一面で連載されているのですが、
格差社会の歪である、中間山地の悲鳴ともいえる状況を、社会問題として提起している。

高齢化、人口減、田畑の荒廃、集落の崩壊、公共交通の減便、医療や公共サービスの低下・・・
Iターン、Uターン、休日農業、グリーンツーリズム・・・
全体のイメージは薄暗い・・・


困った・・・

JR可部線の廃止、第3セクターの破綻、商店街のゴースト化、人口減、予算削減・・・
安芸太田町の財政は破綻寸前で、広島県内でワースト1!

夕張問題がマスコミを騒がすようになってからというもの、熱い視線を向けられてしまい、
急激なイメージダウンが進行しております。



□ 第1回中国圏広域地方計画学識者会議 □

いかにも行政がらみのヤヤコシイ題名ですが、
道州制を見つめながら、地域の地平線を見つめる会議でがんす!

大学教授・研究者18名が集まったフォーラムの内容が、新聞全面にて公開されました。

中間山地の再生について・・・
「住民が協働して主体的に」 「田舎と都会の交流を」 「文化発信による活性化」

おおむね賛同できる内容なのですが、人間のココロの底まで、学識者はホジクらない・・・
言葉にすれば簡単なのですが、現実は厳しい・・・


う〜ん!

学内や研究所にも派閥があるように、地域にもシガラミという「愛のカタチ」があり、
それは、人間の本能のようでもある。



□ 広島県交流・定住促進協議会 車座談義 in 安芸太田町 □

これまたヤヤコシイ題名ですが、
観光交流課の方が、わざわざ工房に来られ、熱心に出席を求められました。

町長、助役、県職員、新聞記者、町職員、コンサルタント、宅建業者、書記が並び、
「定住促進」「グリーンツーリズム」の現状報告・・・


う〜ん!

リアルな部分が欠如している内容は、欲求不満が溜まるばかりでしたので、
結局、「太田川クラフトフェスタ」の厳しい内情をブチ撒けてしまいました。

ゲストより目立ってしまい、敵を作ってしまったかと気にしておりましたが、
今のところそうでもない。



□ 太田川清流塾設立総会 □

これまたヤヤコシイ題名ですが、
可部線の存続運動で芽生えた交流を、促進するためのハコモノ付のソフト事業で、
都市と田舎を体験講座で繋ぐのが趣旨でがんす!


参加者が少ない・・・

パネラーの講義は勉強になりましたが、ツーリズムは全国で展開されており、独自性を出すのは難しい・・・
行政サイドで、上から覆い被せる手法は、住民の主体性を挫く・・・

交流施設の指定管理制度もヤヤコシク、行政と商工会と塾長のバトルが勃発・・・
結婚式で、親戚の内輪喧嘩が始まったようなもので、体験講座に興味のある来賓はうつむく・・・

交流施設としてのハコモノは1年前に完成しておりますが、
鳴らない電話番への人件費に補助金は消え、やっと設立総会が開かれたら内紛が始まり、
前途多難としか申し上げられまへん!


唐突・・・

「太田川クラフトフェスタ」が取り組んでいる、
流域の歴史やイベントを紹介する新聞チラシに広告協賛金が計上され、収支報告書にまで書かれている。


う〜ん!

改めて申しますが、
行政主導はヤヤコシイですので、今後は微妙なお付き合いを考えなくてはなりまへん!


折づるみこし連 掌tanagokor展 ひろしま陶芸展

話は続いて・・・


□ 折づるみこし連 □

広島カープの初優勝の祝賀パレードをキッカケに誕生したのが「フラワーフェスティバル」で、
毎年、ゴールデンウィークに開催され、200万人の人出は全国でも有数のイベントである。

広島市内の平和大通りを歩行者天国にして、
花電車パレード・ヨサコイ踊り・ステージアトラクションが展開されます。


今年、平和をアッピ〜ルする新企画として登場したのが「折りづるみこし連」で、
50組の子供達によるオミコシパレードと、夜の平和公園で「灯りのインスタレーション」が展開されます。

参加募集広告や製作風景が、新聞紙面に大きく10回以上も掲載されました。


実は、安芸太田町の住民組織である「みこし連」が作った大きな張りぼての「カエルミコシ」に、
フラワーフェスティバル実行委員会からの出動要請があり、
それが企画段階で、いつの間にか「ツル」に化けてしも〜たのがウラ事情でおます!


地平線を見つめれば・・・

夢は大きく、8月6日の平和記念式典に参加して、灯りを燈し、
世界にバラ撒き、1000羽で連なり「イマジン」を歌うのだ!

されど、言うのは簡単ですが作るのはブチクソ大変・・・
温井ダムの湖畔の工房で、骨組みを製作されるサイトウ工芸さんの目の熊が痛々しい・・・

話題性に便乗して、
「太田川クラフトフェスタ」の川森会場でも、インスタレーション展示をいたします。


振り向けば・・・

企画段階で落っこちたカエルですが、
フラワーフェスティバルでは、安芸太田町から川沿いの道をトラックで下り、
平和公園側の元安川の土手を転げ落ち、平和大橋の下あたりに鎮座します。

終了後、6月の安芸太田町の「かえるまつり」では、主役で登場するのだ!

天然記念物のモリアオガエルは絶倫らしく、絶滅危惧種ではない・・・
「カエルミコシ」もナカナカの生命力・・・

財政危機にも負けない安芸太田町の象徴なのだ!

皆でワッショイ!



□ 第一回「ひろしま」陶芸展 □

福屋デパートで今年から始まる陶芸展は、全5回のシリーズらしく、
今回のテーマは、陶芸界をリードする作家&期待の若手作家22人の展覧・・・
当然のように、風炎窯のような中途半端な陶芸家達は選ばれておりまへん!

日展系の巨匠・公募展受賞作家・芸大出の高学歴の若手・・・
そのうち、親子・兄弟の縁故が4組もおられますので、派閥のカホリ・・・
ブランド重視の戦略なのだ!

実はこれにもウラ事情があり、
福屋デパート主催で24年間続いた「広島県のやきもの展」のリニューアル企画でおます!


振り向けば・・・

風炎窯も16年間も出展させて頂きましたので、時代の変遷を肌で感じております。

先生方の展覧会のような雰囲気から、民芸やクラフト作家の台頭・・・
陶芸教室から派生したアマチュアのカホリがする楽しい作品・・・
ワケワカラン前衛作品・・・

不景気も重なって、売上と動員は急激に下がっており、接客に無関心な作家も多く、
デパートの文化催事は縮小傾向であり、スペースが狭くなりました。

個展は、何が成功で何が失敗かワケワカラン・・・
グループ展は、地位や名誉や作品が不特定多数に同時にさらされ、売上という評価が下る・・・
作家達のプライドやシガラミが表面化し、気にならない作家達だけが残る・・・

こうした流れに、企画担当者も御苦労されているようでありました。


デパートの今後とは・・・

情報化時代の商品知識は、店員よりも客のほうが詳しい場合が多くなるでしょうし、
内情はテナント貸しの不動産屋であり、リニューアルを重ねながら、他店と戦うしか生き残る道はない・・・

格差社会に向けての戦略は、富裕層へのアッピ〜ルしかなく、
デパートにとって、美術画廊と文化催事とエレベーターガールは最後の砦でがんす!


見つめれば・・・

今回の陶芸展の方向転換は妥当であり、
中国新聞社に主催を移し、作家選出は県立美術館の選考委員とし、福屋デパートは側面援助となりました。

全5回シリーズですので、今後のテーマは変わる可能性があり、
主催者の力を借りながらシガラミを乗り越え、状況に応じて変化するという含みを残しました。


興味シンシン・・・

シブトイ派閥政治や、官僚の腐敗に批判の目が向いている時代ですが、
美術団体のウラ事情がどう評価され、作品にどう表現されるのか、会場に出向き分析してみます。



□ 掌tanagokoro展 □

「太田川クラフトフェスタ」の川森文化交流センターの会場名で、
正直なところ、作品の展示と評価は高まっておりますが、売上が切ない・・・

同じ企画を繰り返しても未来はありまへんので、
出展工房を30に増やし、ヘンテコ企画を増やし、歴史をホジクリ返し、
それなりに努力をしておりますが、最大の問題は広報の弱さであると悟る!

クラフトマン主導で運営してきましたが、チト他力に頼るしかない。


金が無い・・・

太田川流域のモノツクリの歴史をテーマに、
点在している施設や高速アクセスを紹介した新聞チラシの製作を画策し、
寄付金を募りましたところ、協力者が増え始める・・・

ついでに、名前だけの予定で行政の後援を頂きましたら、予想外の展開・・・
チラシを町内の全世帯に配布してくださるうえに、役場内部で個人寄付を取りまとめてくださるとかで、
都会の役所では考えられない事態となる。


パソコンと戦う・・・

無責任なHPを運営しておりますが、そのウラ情報は、読む人の自己責任ですので気楽なのですが、
新聞チラシの製作は責任が重い・・・

公共に撒くとなれば、文章表現には気を使うのは当然で、
歴史のウラを取り、各方面の掲載許可を頂き、オモテ情報に徹するしかありまへん!


う〜ん!

「太田川クラフトフェスタ」は、全国のヨソモノが参加するネットワークであり、
地域のシガラミから浮遊した、中立公平な不思議なポジション・・・

世話役の中途半端な陶芸家が、会議でヘンテコな発言をしても、聞き入れてくださる場合が多く、
紙切れ一枚で寄付金をカキ集めつつ、カチコチな地域のシガラミを切り崩せば、
まるで、ワラシベ長者のような展開となる・・・

さらに、旅行法の規制緩和で、地元の観光業者でもバスツアーの募集が可能となり、
JR広島駅新幹線口9:30発 アストラムライン中筋駅10:00経由 周遊バスツアーの運行が決定!

住民主導の周遊バスプランで、新たな地域の切り崩しが始まるのだ!


地平線を見つめれば・・・

時代を変えるのは、35万のパソコンよりも、紙切れ一枚よりも、
広域な住民ネットワークであると思える、今日この頃なのであります。

皆でワッショイ!


PS

「太田川クラフトフェスタ」の抱える状況は、ただ楽しむだけのイベントとはチト違う・・・

中国新聞社に資料を添付しましたら、地域おこしの取組みとして取材がありましたので、
バスツアーの参加募集を含めて、紙面に掲載される予定でおます!

新聞紙面はオモテ情報であり、
今回の「独り言」のウラ情報と読み比べれば、「真実の愛」が見えてくるかもしれまへん!


ウララ♪ ウララ♪ ウラウララ♪ オモテはウラのウラにあるのだ♪






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