■VOL・116 掌 2006/7
話の始めは・・・
6月2・3・4日(金土日)に開催された「太田川クラフトフェスタ」は、
コンセプトの違う4会場が連帯したユニークなクラフトイベントですが、
御客様にすれば、移動時間とガソリン代のかかる不自由なイベントでもあるにもかかわらず、
好天に恵まれ、たくさんの御客様の来場を頂きました。
ブチクソ感謝でがんす!
「掌tanagokoro展」
メイン会場の川森文化交流センターのやまびこホールは、
全国から集まった18名の作家展でしたが、今回から掌tanagokoro展と命名いたしました。
クラフトフェスタというネーミングに反して、作品の質が高いとの評価を多く頂いておりますし、
新しい企画を始めたのも理由のひとつです。
「逸品プレゼント企画」
各作家のブースに掌マークの作品を展示し、
お客様にはアンケート用紙に記入して頂き、お好きな作品の作家に手渡して頂く・・・
最終日に各ブースの作家が抽選で1名を選出し、合計18名がメデタク当選され、クロネコ発送。
さらに、DM持参の方々には、毎日先着30個の粗品進呈もありました。
アンケート&個人情報の収集&作家との会話&DMの回収・・・
システムが解りづらいのではと懸念しておりましたが、かなり効果的で、来年へと繋がる企画となりました。
こちらのホールでは2回目の開催ですので、展示方法もパワーアップされ、
対面のブースレイアウトも相まって、独特の和気アイアイとした雰囲気が漂う・・・
デパートやギャラリーやフリマでは味わえないカホリを、御客様も感じて頂いていると確信しております。
商売としては切ないのですが、悲壮感もない・・・
出展者の逆境に耐える力は、パワフルでがんす!
「作戦会議」
この展示会の裏特徴は、出展者が同じロッジで合宿している事で、
大山奥ですが、男女別室で40名程度が宿泊でき、キッチン、食堂、暖炉がある。
九州の女流陶芸家が持参してくださったモツ鍋や焼肉、広島お好み焼、ビール、焼酎・・・
次回へ向けての作戦、情報交換、下ネタ・・・
酒宴は、和気アイアイですが、結構、深い話となる。
この時、長野の駒ヶ根では、JAPAN最大級のクラフトフェアが開催されており、
そちらの裏情報が、ケータイ電波に乗って広島に届き、こちらの儚い裏情報が長野へと飛ぶ!
広島も切ないが、長野も切ないらしく、皆が切ない・・・
掌tanagokoro展の特徴は、
田舎の小さな会場であり、プロのクラフトマンが主体的に運営していることであり、
とかく肥大化しフリーマーケット化する全国のクラフトイベントに、一石を投じる運営ですので、
一部のクラフトマンからは注目されている。
しかし、内情は大きな矛盾を抱えて苦しい・・・
太田川クラフトフェスタの運営は複雑で、
全4会場は方向性が異なるので独立採算でありますが、
広報やチラシ製作等の全体に対する実務と費用は分担すべきである。
されど、巨漢の陶芸家の切ない努力と、掌展の出展料に大きく偏っており、
別会場の実行委員に、努力して頂けないものかと懇願してきましたが、ノラリクラリ・・・
確かに運営は、特殊で専門的な側面があるのですが・・・
その実状は、ボランティアの限界を遥かに超えており、自営の痛みはサラリーマンには解らないと悟る。
次回から、戸河内手仕事村の撤退が決定しましたし、
まのひら会場も運営実務に参加できなければ、さらに縮小されるかもしれません。
思い切って実行委員会を一旦解散して、大改革を断行するのだ!
営利を認めるNPO法人は時代の流れですが、それほどの組織でもありませんし、
継続するならば、切なくても、それなりの報酬を認めて頂くしかない・・・
掌展の出展者の中には、イベント運営の経験豊富な方もたくさんおられ、
実情をよく御理解して頂き、連絡網や参加者の取りまとめ、出展費等、協力の姿勢を頂きました。
ウルルンでがんす!
何よりも嬉しいのは、運営責任を分かち合える事で、気持の負担はブチクソ軽くなり、
切なくも暖かい「掌tanagokoro展」は来年も開催される予定です。
現代の拝金主義と、歴史の真実をえぐる企画が用意され、規模もチト大きくなります。
う〜ん!
その内容は禁断の袋トジですが、お楽しみに・・・
話は続いて・・・
川森会場の下流約3kmの川辺に、
ツブレそうでツブレない、風炎窯が生存しているのですが、
新設された中国道加計BSスマートICにも近く、帰りの御客様がポツポツと立ち寄ってくださる。
期間中、魚ぎょギョ陶芸展&山野草展&産品&川辺の無料カフェがあり、それなりに繁盛しました。
昨年は、クラフトフェスタの準備が大変なわりに、あっけなく終わった感がありましたので、
今年はシブトク作戦を練り、終了翌日から蕎麦打ち体験会を開きましたところ、
川森出展者も延長宿泊して参加してくださいました。
味自慢のノボリ旗が初夏の風に揺れる・・・
奥乃谷の陶芸家は、必死でかき混ぜ過ぎて、風に吹かれ、パサパサになり硬い麺・・・
高取の陶芸家は、いい加減でノンビリしていたのに、早くマトマリ、美味・・・
手のひらの温度が高い体質の御婦人は、いくらやってもマトマラナイ・・・
麺の太さは大切であり、細いほうが喉越しがいい。
大勢で打ち比べ、食べ比べると、イロイロな発見があり、
同じ蕎麦粉で、同じ分量で、同じ加水率でも、掌の具合で、かなり味が違う・・・
十割蕎麦は難しいとされておりますが、そうでも無いと思っておりましたが、そうでもあるのかもしれまへん!
結局、次の日曜日まで開催したのですが、
御客様はそれなりに少なく、会話はそれなりに多く、気持ちはそれなりにノンビリ・・・
細〜く、長〜く、深〜く、楽しめました。
オヤニラミの黄色いノボリ旗も全て撤収・・・
なんだかんだで今年のクラフトフェスタも、切ないながらも無事終わり、
御客様からのアンケートも通読させて頂きました。
毎年のように、反省というか、隠れテーマというか、思い出以上の何かが残るのですが、
今回の場合、協力者も増え、地域との関わりも増え、
反面、地域のシガラミの難しさを知らされました。
戸河内+筒賀+加計=安芸太田町
合併は、他の市町村から見ればスムーズに進み、お手本とされましたが、
ボンビーなのと、多数決が2:1にしかならないのがその要因だす!
行政組織&商工会&住民感情&地域愛・・・
JR撤退の歪&ハコモノ行政の弊害&お粗末なソフト事業・・・
今更ながら問題が多い。
いつの間にか、太田川クラフトフェスタも、その波に呑まれてしまった感じ・・・
打ちそこないの蕎麦のように、複雑に絡みあいながら、喉越しが悪い・・・
う〜ん!
謙虚な姿勢が必要で、押し付けや対立の構図では平和は来ないのだ!
話は変わって・・・
「かえるまつり」
クラフトフェスタと同じく、昨年からスタートしたイベントでがんす!
毎月集まっていた「太田川みこし連」で、将来の夢として、アイディアを蓄積しておりましたところ、
行政にリークされ、いつの間にか情報誌に掲載され、
スマートICの利用促進のための補助金として広告予算が下りて、新聞にまで大きく載ってしまった。
当時、可部線の廃止、補助金の削減、内紛等で加計町商工会主導のイベントは消滅の危機でしたが、
突然に振って涌いたような話に、長年イベントを継続されていた商工会員のプライドは傷付けられ、
開催直前まで、会議は紛糾したとか・・・
行政枠を超えた、太田川流域のイベントとして画策しておりましたので、
カエルは自然豊かな安芸太田町と広島市の交流のシンボルになる予定でした。
妥協案として、カエルのお腹のマークのA(安芸太田)は、K(加計)に変更となり、
モリアオガエルが旧加計町のマスコットでしたので、モリッピーと命名され、
ついでにクラフトフェスタも、かえるまつり内のイベントと解釈され、報道されてしまいました。
クラフトフェスタの別会場からは、
「ワシラはオヤニラミじゃのに、なしてカエルになるんか!」との意見が噴出し、
流域4会場をアッピ〜ルしても、新聞広告は川森会場だけが掲載され、
取材記事までも川森会場主体となる。
開催日をずらして欲しいとの意見もあり、
旧加計町に迎合させられているようで、オモシロクないらしい・・・
「どうせ広告費は今年だけだし、どうせカエルは死ぬに決まっている。」と説明に苦慮する。
これから新種のカエルを投入して、「太田川流域の豊かな自然」というコンセプトを明確するそうですが、
タカビーでは難しい気がしております。
「戸河内手仕事村」
地元色の強いクラフトフェスタの1会場でした。
戸河内と筒賀は友達ですが、加計とは不思議と昔から、仲が宜しくない・・・
伝統工芸を継承する頑固職人の長老たちも、仲が宜しくない・・・
のんびり村長は、太田川流域の連帯に努力して頑張ってくださったのですが、
村内の取りまとめに苦慮しているうえ、
川森会場のよそ者をカキ集める手法は、地域破壊のブルドーザーのように見えている。
結局、廃村を決定されましたが、
人それぞれ、背負っているものが違いますし、理屈を越えた感情もありますので、致し方ありまへん!
「太田川清流塾」
安芸太田町主導のソフト事業ですが、
広島県主導で、チト傾いた「やまなみ大学」のパクリであり、どうにもアヤシイ・・・
グリーンツーリズム&マイスターを唱っておりますが、
体験観光の第三セクターであり、民意の反映されてないプランであるのに、
拠点施設として「交流館かけはし」まで建設されたのだ!
商工会&清流塾の事務所、展示ホール、豪華トイレがある。
可部線廃止運動は最後までシブトク続き、
地元対策の補助金は充分な施策の無いままに、儚いハコモノへと化けていった。
戸河内+筒賀+加計町の商工会は、来年の合併に向けて調整中であるのに、
加計町商工会が指定管理者となり、事務所まで新設してしまった。
フライングのようでもある・・・
行政内部も分裂の傾向があり、
清流塾もカエルと同じく、加計主導の事業に見られてしまい、旧戸河内・筒賀からの協力は難しい・・・
体験講座を運営するのなら、個人で出来る時代ですし、
組織としてのクラフトフェスタは、これ以上ヤヤコシクしたくありませんので、関わりませんが、
清流塾の塾長は、お世話になりっぱなしの川森の局長が兼務されますので、ヤヤ、ヤヤコシイ・・・
行政批判の好きな方は、豪華トイレで愛をタレナガシ、受付GALとの会話をお楽しみつか〜さい!
話の終わりは・・・
クラフトフェスタの舞台裏から見えてくる裏事情をタレナガシましたが、
このヤヤコシイ状況は、今後も続いてゆきますし、関係者のキャラも個性的ですので、
三谷幸喜さんの映画かミュージカルにでもなりそうな内容であります。
相手のプライドと、生きた背景を尊重し、謙虚な姿勢で対話を重ね、時の流れに任せるしかない・・・
人は誰も地球という「掌」に抱かれて、その一生を終える。
合掌!
ワシは死ぬまで種を撒く・・・ リポビタンと袋トジに支えられて・・・ 絶倫の続く限り・・・
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