■VOL・114  パンフレット   
2006/4

カラーパンフ アイカラー DM

パンパカパ〜ン♪

太田川クラフトフェスタVOL・2のパンフ&DMが、やっと完成したのだ!

パンフ20000枚&DM5000枚の下版校正費+印刷費+送料=結構な高額
各方面からの協賛金で作らせて頂きました。


振り返れば・・・

その道のプロフェショナルに、すべての製作を依頼すればラクチンだったのですが、
ボンビー組織ですので自分達でやるしかなく、実行委員で出来そうなのはワシだけ・・・
情報収集・作品収集・写真撮影・レタッチ・補正・一覧表・地図・下版構成・発注・・・

ブチクソ大変な作業でした。


夜な夜な、パソコンに向かう・・・

DMの製作は何回か経験しましたので、何とかなるだろうという甘い考えが、
夜明けには、後悔に変わり・・・

次の夜明けには頭痛に変わり・・・
次の夜明けには吐気に変わり・・・
夜昼逆転の時差障害でボケが一段と進み・・・
風炎カ〜サンとの深い仲が壊れる。

イラストレーター&フォトショップの分厚いマニュアル本を購入して読んでも、さっぱり解らん!
ならば、印刷のプロの指導を仰ぐしかありまへん!


商業デザイン印刷の世界は、技術&センス&付加価値の業界で、
その奥深さを知れば知るほど、陶芸家の仕事と似通った世界でありました。

手作り陶器の値段も、材料費&労働費&付加価値で決まるのですが、
印刷物の値段も、紙代&インク代&付加価値で決まる!


価格破壊は何処の世界も同じであり、
ネットで価格比較も容易であり、初心者にはサポート体制が重要な要素となる。


長電話・・・

馴染みの印刷屋さん(アイカラー)の指導担当者は、可愛い声のギャルであり、
死にもの狂いのオヤジ陶芸家のシツコイ質問にも、愛想よくお答え頂きウレピーでがんす!

印刷業界は、一般事業所や家庭でのパソコン&プリンターの普及で、仕事が激減しているのに加え、
素人でも努力すれば下版校正が可能な状況となり、校正や写植の職人仕事は壊滅・・・
低価格化競争も果てしない状況・・・

デザインセンスなり、プレゼンテーションなり、付加価値をアッピ〜ルするしか、生きる道はなく、
商業印刷の場合、動員アップ&売上アップの使命がありますので、
自分の好みを越えた、客観的な目が必要・・・

う〜ん!

印刷業界は、IT革命の荒波をモロに受けて、ブチクソ厳しいでがんす!



ザンバラウスラをカキムシリながらの悪戦苦闘の日々・・・

その作業は、中途半端な陶芸家の脳ミソの限界を完全に超越しており、細かい修正作業は果てしなく、
やってみないと解らない苦しい作業であり、周囲からはやってアタリマエと思われ・・・
そこが中途半端なボランティアの苦しいとこでがんす!

やっとの思いで、データCDに焼いてクロネコ発送・・・
ミスが発覚し、慌てて修正データをネット送信・・・

一週間後の完成ですが、もう、なるようにしかならない・・・ やっと、肩の荷が下りた感じ・・・


トキメキの玉手箱!

クロネコで配達されたアイカラーのダンボールを開封!
パンフレット&DMを、怖い顔で、じ〜〜〜っと睨む!

う〜ん!

残念ながら、パンフは満足出来る仕上がりではありませんでした。
自己評価は39点・・・

我家のモニター画面や、プリンターの発色に比べれば、全体にウスラ・・・
一覧表のある裏面が赤みかかっている・・・
ワシの技術不足が原因であり、刷り直しもできませんので、諦めるしかありまへん!

それに引換え、DMはいい出来で、画像もキレイ・・・
自己評価は96点・・・


胸の痛み・・・

DMよりも、パンフレットには数倍の情熱を込めたのに・・・
この仕上がりの格差は、いったい何なんでしょうか???
ワシの何処がいけなかったのでしょうか???

未練なギャルに、シツコイ長電話で、その原因を問えば・・・
FAX書面で、丁寧なお答えを頂きますた。


※正面の色合いがウスラな原因
  薄いグレーの微妙な色調のマスク処理は再現が難しく、全体が薄くなる傾向にあるので、
  はっきりした色を使うと良いらしい・・・

※裏面が赤っぽい原因
  別件の赤いパンフと同時に印刷した為、赤インクの流れ易くなり、影響されたらしい・・・

※プリンターとの色の差
  家庭用のプリンターは、美しく見せるためにメーカー独自の補正がされており、
  印刷のCMYKカラースケールとは違いがある・・・

※モニターについて
  機種や設定によって発色に違いがあり、使用する部屋の明るさや光源まで影響される・・・
  Macのほうが細かく設定できるらしい・・・

※印刷現場について
  インクの粘度は調整しても温度に影響されるし、紙質によるインクのノリの違いもあるため、完全ではない。
  何度も色校正を繰り返す美術印刷であれば、精度も高くなるが、料金がかなり高くなる。


デジタル全盛の時代でありながら、現場の汗を感じる文章・・・
ワシが未熟で、ブチ懲り過ぎて、イジクリ過ぎたとの後悔が残る・・・
もう一度でいいから、未練なギャルにアッタクしたいのだ!

9割の苦しさと、1割の楽しさ・・・
それは、印刷校正も、イベント企画も、ホームページ運営も、陶芸も、恋愛も同じこと・・・
さらに麻薬のような達成感があるのが怖い・・・


う〜ん!

果たして、カラーパンフにどれだけの集客力があるのか?
果たして、経費に見合うだけの売上げがあるのか?
果たして、次回も協賛金が集まるのか?

今回のクラフトフェスタの反省をまとめて、客観的に冷静な目で判断する必要がある。

押してもダメなら、引いてみる・・・
引いてもダメなら、間をあける・・・

それが恋愛のテクニックであり、ロクロのテクニックであり、印刷校正のテクニックなのだ!


おっとっと・・・

20000枚のカラーパンフを、バラ撒くのはこれからであります。


ウッドワン美術館 太田川源流 美術印刷

「画家の愛した世界展」

福屋での展示会でパンフをバラ撒き、一段落したところで、気晴らしにドライブ・・・
太田川の源流域である旧吉和村にあるウッドワン美術館に出かけてみました。

以前、岸田劉生の麗子像や、ゴッホの農夫を購入され話題になった時、館内は大混雑・・・
されど今回、春の企画展が始まったばかりなのに、平日のせいか鑑賞者はチラホラ・・・

静かな時の流れ・・・ 真実の愛をホジクリ出すには絶好のチャンスでがんす!


富岡鉄斎・上村松園・平山郁夫・安井曽太郎・岡田三郎助・藤島武二・・・ 文化勲章受章者40名の作品。

価値観の多様な現代は勲章制度も疲弊しており、その価値もウスラになりつつありますが、
画壇が隆盛を極めた時代の絵画は圧巻であり、
いくら高価な美術印刷の画集でも、ナマの艶かしさは再現できまへん!


「花をもてる裸婦」

キャンバスに描かれた美しい裸婦を、遠くから、じ〜〜〜っと睨む!
周りに誰も居なくなると、さらに近くから、じ〜〜〜っと睨む!
もう一度周りを確認して、さらにアソコにかぶりつく・・・

白い柔肌の艶かしさは美し過ぎて、油絵具のマチエールが醸し出す光沢感・・・
実物の裸婦以上の質感は、袋トジを完全に超越している・・・
さらなる詳しい説明は、風炎カ〜サンとの深い仲が壊れるので省略!

横山大観・岸田劉生・佐伯祐三・梅原龍三郎・マイセン磁器・エミールガレ・薩摩焼・・・
別館では多数の収蔵品が展示されておりました。


ウッドワン名誉会長の銅像&パネルを発見!

美術館の運営は、生まれ故郷への恩返しであり、
マスコミへの露出を狙ったイメ〜ジアップ作戦であり、蒐集作品は高額であるほど効果的とか・・・
スキー場や温泉宿泊施設も併設されており、そのビジネスセンスは素晴らしい・・・

憎めない正直者でがんす!


作戦開始!

エントランスで、全国各地の美術館のパンフをカキ集めて、美術印刷のプロの技に降参しましたが、
受付のギャルに、太田川クラフトフェスタのイベントコンセプトを説明し、パンフの設置を依頼しました。

さらに、ボンビーなカホリを振り撒き、協賛金の依頼文と振込用紙を差し上げましたが、
責任者が御留守でしたので返事は保留・・・
来年に向けて、チト間をあけて、再アタックしてみます。



旧吉和村は過疎地ですが、西の軽井沢と言われ、美しい山々に囲まれておりますが、
別荘地のログハウスは痛みが目立ち始め、売りに出たり、豪雪で屋根が壊れた民家もチラホラ・・・

寂しい感じもしましたが、新緑の頃には生き生きとした風景が甦る事でしょうね!



「日本の書」

カキ集めたパンフによると、福山で書道の展覧会があるとか・・・
印刷の歴史をたどれば、版画や書の世界へと繋がり、さらに神話へと繋がる。

映画「敦煌」で、戦乱の中、焼失しないように、僧侶が必死で巻物を莫高窟に隠す・・・
映画「天平の甍」で、留学僧が書写に何十年も費した巻物を乗せ、日本へ向かう遣唐使船が嵐で沈没・・・

印刷機もない時代、命がけの思想を残す手段は、書写しかない。

現代の書は芸術作品ですが、高僧の書は思想や意思を伝える手段であったがゆえに、
筆者の気迫が伝わってくるのかもしれまへん!


時代が変わる・・・

ドイツでグーデンベルグが印刷機を発明し、聖書が一般に普及し始めると、
神父の地位が低下し、宗教改革や市民革命へと時代を変えていった・・・

IT革命で、裏が表になり、情報は安価となり、印刷を衰退させ、物流を変え、
工芸品もその波に呑まれつつある。

ワシラの世代は、40才を越えたあたりからパソコンが普及し始め、ネットに乗る人と乗らない人に2分され、
乗ったにしても、中年のボケ頭には辛い作業である。

ネット社会では、情報の格差が貧富の格差に繋がる、デジタルデバイスが始まっており、
インターネットを駆使すれば収入がアップする筈なのですが・・・


う〜ん!

中途半端な陶芸家の場合、イベント企画も、ホームページの管理も、
すればするほど、ゆとり&製作時間&集中力が奪われ、ボンビーになるような気がしております。


地平線を見つめながらも、次の時代を切り開く扉は重い・・・
リポビタンと袋トジで精力を付けて、頑張るしかありまへん!






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