■VOL・113  ハコモノ   
2006/2

大雪 新春玉手箱 チョコ

寒い・・・

今年は全国的に記録的な大寒波で、
工房の屋根に積もった雪が落ちて、エベレストのように積もり、軒近い・・・
新潟あたりでは、倒壊した家屋もあるらしいので、心配しましたが無事でした。

正月早々、ログハウスの門柱に鎮座していたシーサーもナダレに巻き込まれ遭難していたのですが、
数日後に雪カキをしていたら、偶然に無事救出!

縁起が良いのか悪いのか解りませんが、
寒さにも、災難にも負けない勇気を与えて頂きましたので、コタツでカマクラばかりしておれまへん!


寒い工房はストーブ全開で、恒例になってしまった「新春玉手箱」の発送で、今年の正月も大忙し・・・
年賀状と、ネットショップと、口コミで噂が広まり、ブチクソ売れるのだす!

風炎カ〜サンが悩んで選んだ作品にクッションを巻いて、新品ダンボールに入れ、
紅白の水引にオメデタシールを貼って、言い掛かりのコラム集と干支のオマケを入れて、
もし来年も注文頂いたら作品の重複がないように、デジカメで撮影してファイル管理する。

大雪にも寒波にも負けないクロネコ便には感謝でがんす!


開けてみれば愛! 心のリボン・・・

暖かい陶器+オマケ+言い掛かり+開ける喜び+お買い得感・・・
遠隔地高齢化対策で始まった新春玉手箱ですが、ご注文頂いた皆様、喜んで頂けましたでしょうか?
新年の喜び事でもありますので、過剰包装にならざるおえません!

アヤシイ時代の、アヤシイ陶芸家の、アヤシイ玉手箱を注文してくださる勇気に、
ご満足して頂けますように努力しております。


開けてみれば愛! 心のリボン・・・

通帳を開き、玉手箱の振替入金と残高を確認すれば、
身も心もホットになり、寒さも乗り越えられるのですが、風炎カ〜サンは大忙し!
帳簿整理がお待ちかねで、冬はもうしばらく続く・・・

バレンタインになれば、風炎キッズも大忙し!
町内最大手のスーパーで買ってきたバーゲンチョコを、ホットで溶かしてコネクリ回し・・・
手作り風にして、パッケージを工夫して、ホットな愛を育てる・・・


う〜ん!

パッケージは、パルプと石油のカタマリですので、過剰包装は地球環境を破壊している・・・
されど、ラッピングに隠された愛のカタチもあるわけで・・・

取りあえず、リボンは解き、ハコモノは開けてみるしかありまへん!

それは袋トジも同じ事・・・


林業総合センター 川森文化交流センター 太田川交流館かけはし

話は変わって・・・

バブル崩壊後、無駄な公共事業とハコモノ行政が、JAPANの借金を増やしているのですが、
太田川クラフトフェスタの会場となるハコモノも、それなりの空しい裏事情がある。


「太田川林業総合センター」

15年程前、木工芸品の後継者育成施設として行政主導で建設されたハコモノでがんす!

戸河内IC近くにあり、現在は一部分、森林組合の事務所として使われており、
平日の駐車場は組合の車両で溢れ、一般客の入れる雰囲気は無い・・・


旧戸河内町では、豊かな森林資源を活かした木工挽物&刳物の伝統工芸品が細々と継承されており、
県の伝統的工芸品の指定を受け、長老が技能保持者として認定されております。

その長老は、職人肌で頑固者でがんす!


育成講座に集まった30名の若い受講者の無礼にブチ切れ、途中で全員を追い返したとか・・・
体験レジャー感覚で、遊び半分な態度は、許せないものだったのでしょう。

長老のキャラはある意味、サービス全盛の今日にしては、貴重な生き様でありまして、
仕事の意味を深く考えされられる出来事でがんす!


それ以来、八角の吹抜SHOPと、平屋の木工研修室は有効利用されず、
長らく、蝙蝠の巣となり、ガラクタ倉庫状態で、雨漏りしていたとか・・・
最近、改装されましたが、未だに未使用で、空しいハコモノ状態・・・

交流事業としての活用や、クラフトSHOPとしての利用も検討されているらしいですが、
合併したばかりで、行政組織や商工会が不安定ですので、先は見えておりません。

取りあえず、クラフトフェスタの会場としての短期利用は許可されました。


「川森文化交流センター」

旧加計町には、急峻な谷間を活かしたアーチ式温井ダムが建設され、
アーチ式ダムとしては黒部ダムに次ぐ規模で、美しい景観を呈しております。

湖畔のホテル、公園、芝広場、道の駅、コテージ、遊具、サイクリング等、周辺施設が整備されました。

10年以上にわたる大工事で、
センターは、その宿舎として建設されたものですが、工事終了後に払下げとなり、
500人規模の多目的ホールを持つ、宿泊研修施設として4年前に改修されました。

当初、町の規模にすればデカ過ぎるハコモノとして、疑問の声もありましたが、
歴史資料館や水の博物館も併設され、順調な運営がされております。


YMCAから出向頂いております事務局長の手腕によるとこが大きく、
ハコモノを活かすも殺すも、人柄と情熱と一所懸命な姿であると、ブチクソ勉強させられました。

事務局長が旗元である「太田川みこし連」という住民組織は、役職も、責任も、金もない組織ですが、
夢を語り合えば、何かが生まれるものであり、友情を超えた同士でがんす!

その手法をパクリながら作りあげているのが「太田川クラフトフェスタ」であり、
昨年は多くの集客がありましたが、売上げが空しく、興行的には厳しい運営となっております。

う〜ん!

もし、こちらの会場の全面的な協力がなければ、沈没・・・


「太田川交流館かけはし」

JRカベセンが廃止となり2年が過ぎましたが、鉄路や踏切や駅舎も撤去されつつあり、
住民もその寂しい景観に慣れつつある。

地域の地盤沈下対策として、国やJRから50億以上の補助金が注入され、
ソフト事業への展開も模索されたのでしょうが、結局、ハコモノ建設・・・

可部線存続運動が長引き、新しい舵取りが難しい局面であった裏事情もあり、
具体的なビジョンもなく、旧加計駅跡地の周辺整備のひとつである、
交流施設の建設が始まりました。


年度末までに使い切らないとヤバイのがJAPANの補助金制度・・・

指定管理者として、合併模索中の加計町商工会が引受けられ、
超豪華トイレ&バスターミナル&商工会事務所&パンフ置場&体験施設として利用され、
商店街の歩道整備、景観整備、公園、駐車場と、さらなる建設プランもあるとか・・・


高齢化&過疎の町にとって、過剰なハコモノは維持管理費が重く、
有効利用されればいいのですが、行政主導での成功例は極めて少ない・・・

風炎窯なりに、グッドアイディアが2〜3ありますので、
何かの機会に、控えめに提案させて頂ければいいのですが・・・

クラフトフェスタの翌週の土日にも吉水園は公開され、観光バスも来るらしいですので、
こちらの新しい体験館で、クラフトフェスタPART2を、有志数名でコジンマリと開催します。

う〜ん!

新しい超豪華トイレの便器で交流するのが楽しみなのだ!



さて時代は、官から民へ大きく変わろうとしておりますが、
ハコモノをどう活かすかが問題で、ソフト事業に話は変わる・・・


「やまなみ大学」

広島県北に眠る伝統芸能・工芸・アウトドア・レクレーション・農業体験・・・
地域住民を講師として発掘し、ホームページやチラシで学生を募集する。

潤沢な補助金で運営された、広島県主導のネットワーク事業だす!

5年前の設立時、風炎窯も陶芸教室の運営を依頼されましたが、
時間がとれませんでしたので、丁重にお断りいたしました。


当町でもイロイロな講座が展開され、
中間山地の地域起しとして、国から表彰される事業となる・・・

されど、講座運営がボランティアから抜けきれず、採算面で自立できないケースが多く、
継続困難なところに、財政難で補助金がカットされ、民間のアヤシイ企画会社に運営が委託されました。

営業ノウハウの吸収とかの名目で、地場企業のギャラリーで講師の作品展が開かれましたが、
趣味の域を脱しておらず、行政主導のソフト事業の限界が見え隠れしている・・・

う〜ん!

補助金ありきの空しさ・・・ 経営危機の大学運営でがんす!


「太田川清流塾」

可部線存続運動で芽生えた、広島市との交流がキッカケとなり、
行政が絵に書いたソフト事業が、今、始まろうとしております。

建設中の「太田川交流館かけはし」が核施設となるらしいですが、具体的なビジョンは無い!

都市住民を太田川上流に誘い、講座の開催が地域の生甲斐&副業にでもなればという魂胆・・・
早い話が、経営危機の「やまなみ大学」のパクリ&縮小版でがんす!


マイスター制度&グリーンツーリズムを看板としており、
民間が自立して運営して欲しいのでしょうが、かなり難しいプランでがんす!

職人や技能者の地位を擁護していたマイスター制度は、ドイツの象徴でしたが終焉を向かえ・・・
産地を擁護するための、JAPANの伝統工芸士の認定制度も、機能しているのか疑問が残る・・・

ヨーロッパ生まれのグリーンツーリズムは、
農業の付加価値や体験観光、自然の癒し効果を見つめ直すものですが、
行政主導では本物とは言えない。

どうも明るい未来が見えず、最悪の場合、また空しいハコモノが残る・・・


「太田川クラフトフェスタ」

仲の悪いクラフトマンを隔離し、会場を分散し、どうにか繋がっているのが裏事情で、
明るい未来を見つめているのは、ワシだけかも・・・

客を蔑ろにし、補助金に頼らず、ボンビーにも耐え、
JAPANの未来を睨む、テロ&ゲリラ集団のようでもある・・・

う〜ん!

自爆の場合、空しいハコモノすら残らない・・・
最後のハコモノ、190cm対応の特注「棺おけ」すら灰となり、清流を流れ流れて海へとたどる・・・

慟哭!


PS

昨年よりコレクションを始めたチョロQは、良い状態で古くなれば資産価値があるそうで、
外箱があればなお良いとか・・・
押入れから、時々ホジクリ出して、時々イジクル・・・

ハコスカGTR・ベレットGTR・トヨタS800・117クーペ・ブル510・カローラレビン・サバンナRX3
日野コンテッサクーペ・チェリーXIR・サニーGX5・ホンダS800、セリカGT・ピアッツア・マツダ787B・・・

30台溜まったのですが、透明ケースに整理され、外箱を収納する箱まで必要となり、また押入れに仕舞う・・・
大切なモノを綺麗な箱にしまうのは、解らない感情ではない。


風炎カ〜サン&キッズには全然理解されないのですが、全然空しくありまへん!

開けてみれば愛!








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