VOL・108  シンプルライフ   
2005/8

バリケード 花公園

JAPANはいろいろな意味で過渡期でがんす!

この世はワケワカラン事だらけ・・・
国会は郵政民営化にはらんで、政治の空白が生まれそうであり・・・
風炎工房も、主が忙しすぎてボケ始め、記憶の空白が生まれそうである・・・

複雑になりすぎた、政治・経済・縦組織をブチ壊し、中途半端な陶芸家でも未来が見渡せるような、
シンプルな暮らしは出来ないものでしょうか?


思い起こせば・・・

工房裏の太田川の対岸を走っていた、JR可部線が廃止され早2年近くになりまして、
シブトク再生運動をしていた組織も解散し、駅舎の解体やレールの撤去が始まりました。

安野駅周辺は花公園として整備され、
加計駅周辺はバスターミナルとして整備されるそうで、来年春の完成を目指しております。

車窓から見えた清流の輝き&のんびりした時刻表&遅いスピード・・・
高齢化率の高い地域住民にすれば、その記憶すら、遠ざかる風景になってゆくのでしょうね。

東京小金井街道のアカズの踏切騒動は、過疎地の対極の姿であり、
都市と田舎の格差が広がれば、その弊害は大きく、
営利だけで計り知れない人の暮らしが、地方から崩れているのが、JAPANの現状でがんす!


大惨事!

先日の尼崎の大脱線事故は、JAPANの未来を暗示しているようでもあり、
運転手のミス、過密ダイヤ、安全管理、JRの組織腐敗・・・ いったい、何処に責任があるのでしょうか??

犠牲者の方々のご冥福を、心からお祈りいたします。

過密ダイヤは、果てない競争に走るJAPANの象徴であり、
脱線事故は、人の能力がそれに負けた時の哀れな姿であり、
時間に振り回され、大切なモノを見失っている我々にも、責任の一端があると言わざるおえません。


定年はやって来る・・・

JR可部線も定年を迎え、ある意味、教訓を残してくれましたが、
これから、定年を迎えられる先輩方におかれましても、JAPANの現状は憂うべき懸案が山積されております。

ベビーブーマー(団塊世代)が、頑張ってくださったお陰で、
今のJAPANの繁栄があると言っても過言ではありません。

縦組織の中で、昇進なり、売上なり、報酬なり、何かを信じて競争に励げまれた事でしょうし、
家族の為に、自分を犠牲にされた側面もあるかもしれません!


競争だけでは幸福になれないと、悟られた方もおられるでしょうし、
体力の低下と、集中力の低下と、モノ忘れ・・・
折り合いをつけながら、第二の人生を再構築されるのでしょうね。

適度に戦い、適度にボケ・・・ 適度に求め、適度に枯れ・・・ 経験を糧に、真の人間力を発揮され・・・
ベビーブマーの生き様が、高齢化を迎えるJAPANの道標にならん事を、勝手に期待しております。

う〜ん!

技術革新も、情報革命も、基本は生身の人間の営みであり、
縦社会が崩壊しそうな昨今ですが、JAPANも上手に成熟して欲しいものであります。

ツゲ シマゾーリ 工房

中途半端な陶芸家は、企業戦士からみればお気楽な暮らしではありますが、
仕事となれば、それなりに戦いがあるのも事実・・・ 
戦場は修羅場でがんす!


我家の玄関は荒れ放題!

水やりもしない花壇のツゲは、ザンバラウスラで散髪もしてない・・・
履物は揃えるのが当り前の事ですが、見事に出来ていない・・・
こんな状況では、玄関に鎮座した沖縄シーサーが、いくら怖い顔でニラんでも、
風水からしても、魔除けの威力は急降下ですね。

沖縄シマゾーリは、安くて健康的でシンプルで、大好きなのであります。


我家の居間も荒れ放題!

パソコンを始めてからというもの、便利な事は、便利なのですが・・・
通信回線はADSLで高速化しても、風炎オヤジの頭が追いつかず・・・
「太田川クラフトフェスタ」のHPの管理、会計報告、結果報告、次回への企画書・・・
梅雨時は洗濯物が乾かず、見上げれば、天井からキッズのカラフル下着がぶら下がり・・・
ブチクソ散乱しております。


隣の工房も荒れ放題!

お客様の要求は限りなく、作品の種類やデザインが増えてからというもの、
小道具や色粘土や絵具や釉薬の種類が増えまくり、何が何だかワケワカラン・・・
道具は、整理整頓して、使ったものは仕舞うのが当り前の事ですが、見事に出来ておらず・・・
ブチクソ散乱しております。

最近は、粘土のブレンドが安定せず、製土工場の人為ミスなのですが・・・ 作りにくい・・・
いくら工業試験場で成分解析した高級粘土でも、間違いはあるのだす!

さらに梅雨時は粘土が乾かず、振り向けば、製作途上の作品で、狭い工房は満杯状態・・・
真夏になり、窯でも焼けば灼熱地獄!


ワシの頭も荒れ放題!

陶芸だけでも精一杯なのに、別の仕事が増えまくり、責任も重い・・・
価値観の多様化に立ち向かい、作品の種類を増やしまくり・・・
商形態の変化を感じて、イベント企画にまで手を出し・・・
IT革命に立ち向かい、パソコンと格闘する・・・

ボケ始めてからというもの、ヘタに掃除でもしようものなら、仕舞った道具を探すのに時間がかかり、
やっと見つけると、何に使おうとしていたのかを忘れ・・・
さらには、ワシはいったい何物なのか、ボケ頭で哲学までしてしまうのであります。

ブチクソ乱雑な風景は、能力以上の仕事に振り回された自分の鏡であり、
掃除をサボる言い訳のようでもある・・・

う〜ん!

憧れのシンプルライフには程遠いのが、我家の実情でがんす!



「職人はロクロを回すのが仕事で、余計な事はするな!」

倉敷時代の師匠のお叱りが天国から聞こえてくるようで・・・
あの頃の、毎朝の雑巾がけの修行経験は、現在、何の役にもたっておらず申し訳ございません。

確かに、モノツクリが作るだけで生きてゆけた時代もあったのですが、
売場に立っての営業はアタリマエの時代であり、仕掛けも大切な時代であり、
自分なりのブランドを確立して、自分で自分をアッピ〜ルせねばならぬ時代が、到来したのであります。

最近、ブランドの意味を再考しているのですが・・・
それは、人として生まれた生業の主張でがんす!


「無印良品」

ずいぶんと昔からあったブランドのような気もしますが・・・
シンプルなネーミングであり、ボンビー系のシンプルライフのイメ〜ジ・・・
「無印良品」を求めるという事は、見栄を張らない生き方の主張でもある。

ある意味、「ユニクロ」も「100円ショップ」も立派なブランドあり、コンセプトが解り易い。

ボンビーな陶芸家にとって、ブランドといえば高級品ばかりで、
「叶姉妹」と「人間国宝」しか想い浮ばなかったのは、イメ〜ジの貧困で御座いました。


モノが溢れた現代・・・

シンプルライフを実践するという事は、潔くモノを捨て去る作業であり・・・ 人はまた何かを求める・・・
人がモノを買うという事は、必要に迫られる場合もあるでしょうが、
お客様自らのライフスタイルを買う作業のようでもある。

陶器に付加価値を求めるのは、陶芸家なら誰しもですが、
ライフスタイルを実践する手段が、手作り陶器である場合もあるようで・・・

ブランドイメージはブチクソ大切であり、
中途半端な陶芸家は、中途半端なりに、立派な中途半端を主張するしかありまへん!


振り向けば・・・

乱雑な我家の玄関、居間、工房・・・
種類の多過ぎる作品、道具、粘土、絵具・・・
闇雲にデザインを増やしたり、価格競争に走るのは、何かを見失っているのかもしれまへん!

ボケても大丈夫なように、仕事を淘汰し、整理整頓し、
値段をも超えた、真実の愛にも似た「風炎ブランド」の確立を目指すのだ!

う〜ん!

何となく「シンプルライフ」が見えてきた気もしなくはない・・・

太田川クラフトフェスタ 川森会場風景

6月初め、「太田川クラフトフェスタVOL・1」が終了しました。

メイン会場の川森文化交流センターの動員は、3日間で実測1020名で、
交通の便の悪い、田舎の会場に致しましては多かったそうで、対外的には成功といえるのですが・・・
売上がイマイチでありまして、出展者にご迷惑をかけてしまいました。


風炎窯開窯10周年を記念致しまして、「風炎フェスタ」という、工房イベントを始め、
年々、規模が拡大致しまして、今年で5回目になりました。

毎年のように次回は楽になるだろうと期待しながら、頑張っておりますが、
準備作業も増えるばかりで、留まるところを知りまへん!

お客様はじめ、サポートしてくださった方々には、心から感謝いたしております。


次回の開催は難しいであろうと憂慮しておりましたところ、
出展者から返送されたアンケートによりますと、協力的なご意見が多く、
ボンビーな零細組織の団結力が、身にシミた次弟でがんす!

次回から、会場側が事務局としてサポートして下さり、資金面も各方面からの協賛金を募って頂けるそうで、
両面フルカラーパンフの製作と、表千家の茶会、交流シンポジュームの開催が画策されております。

売上に関しては、出展者の努力次弟であり、
作品・展示の向上や、DM発送等でお客様との交流を深めて、地道に努力するしかありまへん!


宣誓!

代表のワシといたしましては、「自由」と「連帯」と「ハッタリ」と「経費節減」のコンセプトを明確にし、
「太田川クラフトフェスタ」のブランドを高め、世界に激しくアッピ〜ルするのだ!

大脱線しないように、自分の限界を超えないように、あくまでシンプルに・・・


PS

真実の愛に目覚める中年時代になりますと、脳ミソはボケルに任せ・・・
記憶の引き出しを、シンプルに整理整頓いたしませんと、生きてゆけない・・・
高齢化を幸福に暮らすコツは、ボケとの上手なお付き合いと、都合の悪い事は忘れる事だす!

偶然回すラジオから、某歌手の悲しい愛の唄が流れて、青春時代の歌謡曲がシミル今日この頃・・・
若き日の失恋の痛みは覚えているのですが、相手の顔も名前も思い出せない・・・

う〜ん!

フーテンの寅さん程に、素晴らしい失恋経験ではありませんが・・・ 何となく淋しい・・・






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