VOL・91  面接試験   
2004/2

学校案内パンフ 山陽山陰の民芸

我家で、白一点の風炎オヤジ! 怖い顔で、いつも威張っておりますが、ギャルには弱い・・・

今年受験のキッズ1号は、合宿勉強するとかで、クラスメイトが我家に大集合!
結局、大遊びのパーティーになり、大騒ぎ!

中3にもなりますとボインのギャルもおりまして、居間は女のカホリが充満・・・ ある意味、ハ〜レム!


オヤジは独り片隅で、メルマガ等を書きながら、魚ぎょギョGalleryの展示変え・・・

独り寂しく、ネットカヌーをしておりましたら、
アドレナリンが逆流するような、スルドイ陶器のSHOPにめぐり逢ってしも〜た!


一昨年もそうでしたが、魚ぎょギョGalleryのリニューアル・ストーリーは、突然に・・・ 始まる!
ボケても、猪突猛進は治らない・・・

それから明方まで、大リニューアルを慣行しましたが・・・ 中途半端!
さらに、翌日も明方までかかり・・・ やっと、一段落しました。


風炎キッズもこれくらい受験勉強してくれればいいのですが・・・ 市立と私学の2校を受験の予定ですが・・・
安易に考えておりました「スベリ止」が、ブチクソ大切であると、担任教師に諭されました。

まあ〜その〜 早い話しが、ヤバイという事で・・・

塾も家庭教師もいないのに、結構頑固な性格でありまして、志望校は変えません!


そこで、公開日でもないのに、某私学の女子高に、TELで見学を依頼しましたら、直ぐ来てくれとの事・・・
キッズとクラスメイトとカ〜サンを乗せて、憧れの女子校へと車を走らせますた。


朝方までパソコンに向かっておりましたので、ボケにボケが重なりまして、大ボケ状態・・・
疲れておりましたので、校内の駐車場で爆睡するつもりでしたが・・・ どうも腹が痛い!

学校でトイレを借りようと、何気なく同行しました。


途中、坂道ですれ違った女生徒2人は、礼儀正しく、とても好印象!
玄関を掃除中の女生徒に、事務所を聞くと、「先生呼んで来ます」と、早足・・・

「お待ちしておりました!」と、校長先生、事務局長、お世話係りの、3人の先生方のお出迎え!

おおたまげ!

女生徒がスリッパを並べる! 完全なVIP待遇! 校長室のソファーに腰掛ける!
ボケてる場合では無い・・・ トイレの話が出来る雰囲気ではない・・・ 面接試験のようでもあり、チト緊張!


Gパンと、フリースと、無精ヒゲと、ザンバラウスラ・・・ ハッタリ作務衣でないのが、せめてもの救い・・・
セビロでも着てくるべきだったと、チト反省!

これが父兄面接なら、不合格は確実でしたが・・・ 予行演習と思えば、大チャンスでもある。

パンフ資料を頂き・・・ 学校の歴史、基本理念、コース制度、奨学制度、受験方法、クラブ活動・・・
穏やかで優しい、校長先生自らの、細やかな御説明を頂きました。


オヤジいわく、「可部線が廃止になりましたので、交通の便は如何なものでしょうか?」
事務長様が小走りに消え、現在の通学状況の資料を提示! 素早い対応!

「バスの時刻変更や、大雪が降りましても、スクールバスは臨機応変に対応しますので、問題ありません。」
「加計から7時前のバスで、大丈夫ですので安心ですよ。」
「通学が大変で、勉強に集中したい場合、女子寮もありますし・・・」


のち、校内をアチコチ案内して下さいました。

高台に新築された校舎は、素晴らしい展望! 谷間で暮らす田舎者には、シミル風景!
冬休み中でしたが・・・ クラブ活動の風景、教室風景、体育館、食堂、トイレ・・・ ブチ整理整頓がいい。


進路相談用の個室が3部屋もあり、学力に合わせた補習専用の教室もある。
職員室は各教科に別れており、生徒の自習コーナーも設置されており、教師の傍らで勉強中の生徒もいる。
有名進学塾と提携された、通信教育の設備も整い、自由に使えるとか・・・


和室の教室もあり・・・ 生け花、茶の湯、着つけ、挨拶・・・ 3年間、毎週、授業があるとか・・・
校則も厳しく、髪型も指定され、ケータイは不可!

ついでに、禁断の女子寮までも、見学・・・ 個室、食堂、風呂、トイレ、物干し台・・・ すぐ隣には女子大もある。


クラブ活動は、女子サッカーや吹奏楽や和太鼓が、盛んらしいのですが・・・
キッズは和太鼓のキャリアがありますので報告しますと、顧問の先生が挨拶に来られ、お見送りまでも・・・


校長先生いわく、
「うち以外に、何処か願書はだしたの? 志望校に入れるのが一番ですから頑張ってください。」
「うちも、○○高校には、負けませんよ!絶対に・・・」

あくまで紳士的で、面倒見のいい校風は、十分に感じさせて頂きました。


校長先生始め皆様、お忙しい中、3時間も割いて頂きまして、真に有難うございました。
我家もハ〜レムですが、さらにハ〜レムな体験をさせて頂き、オヤジは感激でした!


校舎の坂道を下る頃には夕暮れで・・・ そういえば、腹が痛かった事を思いだし、男子トイレに直行!

う〜ん!

そういえば、オヤジの30年前の加計中時代の面接事件が・・・ ポトリとひとつ、こぼれ落ちてきました。



高校野球の強豪、広陵高校は、当時は男子校で広島市北西部にあり、我町から通学圏内でした。

当時、理数科という進学コースが新設され、授業料免除で、小人数クラス・・・
何故か、知らないうちに、こちらを受験する事となってしまいました。


自分としては、勉強はキライで、「スベリ止め」くらいの意識しかなく、普通科を希望したのですが・・・
親と担任教師の策略で、受験票が届いてみると、「理数科」になっておりました。


そこでの面接試験での事・・・

当時の身長は、すでに186cmもありましたので、屈むように扉をくぐりました。
前日、中学の校長室で練習したように、礼をして、名を名乗り、3名の面接官の机の前に、ベッタリと貼り付きました。

近すぎるので下がるように言われ・・・ 振り向けば、後ろに足マークがあった。

それがキッカケで、緊張したのかもしれまへん!


「クラブ活動は何でしたか?」 「テニスで一応、郡大会の個人戦で優勝しましたが、県大会ですぐ負けました。」
「生徒会で議長だったのですね。」 「はい、しんどかったです。もう二度としたくありません!」

「何故、本校を選んだのですか?」 「え〜と、え〜と、え〜と、スベリ止めです。」
「何故、理数科を選んだのですか?」 「僕としては普通科希望なのですが、先生が勝手に変えました。」

「申し訳ありませんが、普通科に変えてください。 美術の授業が無いので、理数科はいやです。」


通常は、一人に3問程度の質問だったらしいのですが・・・ ワシの場合、異様に長くなりました。
何一つ、嘘は無いのですが・・・ いわゆる、バカ正直でがんす!

担任教師も親も、怒るわけにもいかず・・・ 結果は不合格! スベリ止まらず、普通科に編入されました。


結局、自宅から徒歩通学の、お気楽な県立加計高校に、メデタク入学できたのですが・・・
それから、さらなるバカ正直な、高校生活を過したのですが・・・ いわゆる不良でもなく、正義のカワリモノでした。

卒業も近づき・・・ クラスメイトが、進学や就職でザワメク中・・・ 
フーテンになると言ったり、民芸職人になると言ったり、ワキミチ反れてるくせに、態度がデカイ!

担任教師もアキレ顔・・・ 卒業できたのが不思議な状態で、進路指導室の進学案内も、求人票も、興味なし!


当時、中国新聞社から発刊された、「山陽・山陰の民芸」というガイドブックを片手に、
「ものつくり」の仕事を探して、独りで各地の民芸工房をさすらいました。

いろいろと、お話を伺えたのですが・・・
あの頃が、本当の意味での、ワシの人生での面接試験だったのかもしれません!


当時、こうした仕事が出来る自信もなく、正直な気持ちをお伝えして、御助言を仰ぎました。
宮島の木工、倉敷のガラス・陶器、松江の籐カゴ・陶器、出雲の陶器・・・


一番印象に残りました工房は、山陰松江の籐細工の工房でした。

松江は城下町ですが、地図を見ながら歩き回っても、解らず・・・ やっとの思いで発見!
間口2間くらいの、奥に細長〜くて、古〜い長屋であり、道路に面した引き戸は、泥だらけでカンバンも無い!

玄関もなく、入るとすぐ仕事場で、籐の材料が山のようにあふれ、その隙間に裸電球がブラ下がり、
直径20cm程度の丸太の台の上で、コジンマリと小刀で作業されておりました。

その狭い空間が、唯一の作業空間でした。


親子2人で作業中でしたが・・・ アポなしの突然の訪問でしたのに、快く見学させて頂けました。

父いわく、「大学まで出て、家業を継いで欲しくはなかったのですが、息子がどうしてもというもので・・・」
子いわく、「貴方は民芸の良い所は他所の工房で見れたでしょうから、悪い所を見せましょう・・・」

当時、原材料の籐は国内では枯渇しており、東南アジアからの輸入らしいのですが、この先不安とか・・・
土瓶のツルを作っておられましたが、1本¥500は、手作りではギリギリの値段らしく、
量産品に比べて、高くて、あまり売れないとか・・・

幕末時代から続いているらしいのですが、当時の名品は、県立美術館に収蔵されていて、画集も見せて頂き、
展示会用の緻密に編まれた籠も、触らせて頂きました。


狭くて、暗くて、泥だらけで、質素で、地味な暮らしぶりは、ただそれだけで、ショックでありました。
松江の名菓と、御茶を出して頂いたのですが、喉を通りませんでした。

帰りは、散歩しながら、大通りまで送って頂きまして、
別れ際に、シワくちゃの千円札を、旅費の足しにでもと、ポケットに無理矢理に押し込んで下さいました。

山陰の方々は、言葉使いが丁寧で、優しい方が多いというのが、当時の実感でした。
親の庇護のもと、飢える事なく、屁理屈をたれながら生きる我が身を、深く反省した次第でおます。


あれから縁あって、4年間を倉敷で過させて頂き、沖縄に旅立つ前に、再び伺いますと、
ワシの事を、憶えていて下さいました。

上品で美しい奥さまと御結婚され、可愛い娘さんが生れ・・・ お父様は他界されておられました。

現在、土瓶のツルはプラスティックのイミテーションが主流で、籐製品は見かけなくなってしまいましたが・・・
あれから20年以上、松江には縁がありませんが、お元気でいらっしゃるでしょうか?

再び訪れて、御礼を言いたいものです。

学校や会社の面接試験や履歴書・・・ ハローワークやネットでの求職活動・・・ 何かが足りないと思うのですが・・・

人生を左右するような、出会いと別れが、本当の面接試験でがんす!


PS

高校時代に放送されておりました、中村雅俊主演の青春ドラマ「俺たちの旅」は高視聴率で、主題歌も大ヒット!


ワシの場合、続編の「俺たちの祭」のほうが、ブチクソ大好きでした。 始まりの主題歌も好かった。

「君の手をとり、心の海に白い小舟をうかべる♪ 愛の帆を張り、月のさやかに、風のそよぎに漂えば♪」

雅俊氏のアップの横顔の遠景が、青い空と白い砂浜に分割され、
境界あたりには、戯れる女性ヌードのオシリがチラホラ・・・ 壇ふみさんなのかは謎でしたが・・・

「遠い島では別れの無い愛があるそうな♪」 主題歌の最後のシーンは、サンゴ礁の空撮でした。


画面としての構図も面白く・・・ 無音部分もあり・・・ 舞台照明・劇画・フランス映画の要素も加わり・・・
沖縄出身の青年が、東京の演劇学校で繰り広げる、恋愛・社会・組織の矛盾を突いた、重たいドラマでした。


不人気で、途中で打ち切りになり・・・ 最終回の最後のシーンでは・・・
演劇学校卒業を控えた主人公が、企業面接の会場で、試験官の偉そうな態度にブチ切れ!

場内を走り廻り・・・ 机に土足で上がり・・・ 言いたい事をブチ撒けて・・・
真実の演劇、魂の叫びを、予感させて・・・ FIN!


「俺たちの旅」は、再放送され、レンタルビデオもありましたが・・・
WEB検索しますと、「俺たちの祭」のDVDが発売中! BOXで¥34,800とか・・・

う〜ん!

レンタルを探すしかない・・・


PS 2

試験勉強に励む、風炎キッズ1号に、恐る恐る聞いてみた。

「面接試験はあるんか?」

「あるよ。 一日で500名以上も面接するんで、5人一緒でグループらしいよ。」
「質問も、決まっとるらしいよ。 学校選んだ理由と、クラブ活動と、自分の名前の由来。」

「選んだ理由は考え中。 クラブはテニスでいいし・・・ そういえば、名前はどうして付けたんね!」

う〜ん!

「人様に言える程の大した理由もなく、気分で付けた。」

「クラスメイトの○○ちゃんの名前は、○○ちゃんの父さんの初恋の人の名前らしいよ。」
「ふ〜ん! カッコええのう! 夫婦喧嘩にならんかのう?」

振り向けば・・・ 子供にワシの名前を付けてくれるような、大恋愛&大失恋は経験もなく・・・ 隠し子もなし!

う〜ん!

それはそうと・・・ 面接試験で「スベリ止め」と言っては、ダメでがんす!
本当に、スベルだす!

特に、面接官がウスラの場合、要注意!





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