秋の行楽シーズンも終わり、紅葉も終わり、11月末でJR可部線の、可部〜三段峡間の歴史が終わってしも〜た!
時代の流れとはいえ・・・ あるものが無くなるのは、沿線地域としては、淋しいものでがんす! 地域住民の存続運動も繰り広げられましたが、力尽き・・・ 第3セクターの話しがありますが、財政難で難しい・・・ これから、JRや民間のバス便が増発されますが・・・ それで過疎化は止まりまへん! 赤字となり、減便されるのも時間の問題・・・ 自治体の運営するフリーバスも、補助金のタレナガシで財政悪化・・・ 現在でも、老人の通院は・・・ 駅やバス停での待ち時間と、病院での待ち時間と、帰りの待ち時間・・・ 病院への往復で、残り少ない生存時間の多くが奪われており・・・ 病院で顔を合わせるのが、元気な証しのようでもある。 児童・生徒の通学にも多大な影響があり・・・ バス通学になりますと、定期運賃は大幅増となります。 60%が可部線通学で、定員割れの続く県立加計高校も、存続の危機にさらされます。 旧国鉄時代の廃止は、地域自治体との協議が必要で、一方的には出来ませんでした。 民営化時に、原則自由となり・・・ 法律改正後、始めての廃止問題は、全国の注目を集めました。 これから先、同じ状況にある過疎地の鉄道に波及する事は、必至であります。 小泉総理は民営化がスローガンですが・・・ 営利ばかり、競争ばかりでは忙しくなるばかりだす! 激しい競争原理は、ブチクソ貧富の差を加速させ・・・ それが本当の幸福なのでしょうか? 地方に出来る事は、地方にと申しますが・・・ ボンビー自治体が合併して、公務員や議員が多少リストラされて、何が変わるのでしょうか? 東京都内の小金井街道の、アカズの踏切り騒動を見ておりますと、 可部線との対極のようで、考えさせられるものだす! 都市に人口集中するのは、自然の摂理かもしれませんが・・・ 都市の過密化も、田舎の過疎化も、行き過ぎは大問題でがんす! 自由競争と、弱者への福祉が、バランス良く共存して欲しいものですね。 これから時代を動かすものは、 民営化よりも、合併よりも、複雑になりすぎた政治制度や官僚制度の疲弊の改革であり、 何よりも、銭と物欲に振りまわされている、現代人の暮らしの見直しでがんす! 可部線問題は、JAPANの歪の縮図であり、公共交通を単なる利潤の術と取るか、社会資本と取るかで、 方向は大きく変わります。 国やJRも、この問題の根深さに、軟化の姿勢も見せているようにも、聞いております。 廃止のち再生された路線もあるらしいですが、過疎地のボンビー自治体には、苦しい話ではあります。 世の中、確かに銭は大切ですが、ただそれだけでは悲しい・・・ 風炎陶器には値段があり・・・ このコラムを読むにも通信費が発生しておりますが・・・ 風炎オヤジといたしましては、銭を越えた領域で、幸福を感じて頂けますように、 さらなる精進を重ねるしかありまへん! 残念ながら、可部線は廃止されますが・・・ これからが過疎問題を掘り下げるスタートでもあり、引き続き論議される事でしょう。 話しは変わりますが・・・ 風炎オヤジは徒歩通学でしたので、可部線に乗った想い出よりも、見つめられた想い出が多いだす! 小学校時代は、可部線の沿線で、見晴らしがいい家に住んでいたのですが、 当時、オネショが大好きで、濡れ布団が2階の窓から屋根に干される事が、しばしば・・・ 列車の窓から遥かに見えたであろう、見事な世界地図・・・ 学校で友人からカラカワレ、噂になった事もあるだす! 今に思えば・・・ 繊細&ナイーブな性格は、この頃に養われたのかもしれまへん! 高校時代に越した家は、可部線の土手の下で・・・ 窓を開ければ、整理整頓の悪い、ワシの部屋が丸見え。 さらには、加計高校への通学歩道と、線路は、並行して走っておりました。 遅刻の常習犯でしたので、毎朝、ギリギリまで寝て、約2km、走って登校しておりますた。 途中、追い越されるジーゼルカー・・・ 「お〜い!遅刻するぞ〜」と、クラスメイトが車窓から手を振ったりして・・・ 目立つ存在。 今に思えば・・・ 大胆&中途半端な性格は、この頃に養われたのかもしれまへん! あれから四半世紀・・・ 立派な中年オヤジになってしまいました。 う〜ん! 人は誰も旅に出て、人は誰も故郷を振り返る・・・ ちょっぴり淋しくて振り返っても、そこには、ただ風が吹いているだけ・・・ 残された、鉄路と枕木と鉄橋と無人駅・・・ 今日も、ヘルニア予防のウォーキングをしながら、眺めております。 黄色いジーゼルカーの走る風景は、風炎オヤジの胸の奥で「のすたるぢや」へと昇華! 日本の過去と、未来と、時の流れの儚さが・・・ シミル。 PS 1 可部線にまつわる、心象風景など・・・ イロイロ・・・ ※冬の朝、始発の車窓から見えた、紺碧の空と朝焼けが混ざる、美しい瞬間! ※毛糸のマフラーと、手ぶくろと、暖房された車内・・・ 車窓の川面は白く凍り、湯気のような水蒸気! ※暑い夏は、蒸気機関車の窓を開け、風に吹かれ・・・ トンネルでは、モコモコの黒煙で鼻を塞ぐ・・・ 慌てて窓を下げたら、車窓で遊んでいたグリコのオマケが、飛んで消えた! ※走りながら揺れるトイレは難しい・・・ 穴を覗けば、敷石・・・ 線路へのタレナガシだった! ※加計駅の石炭置き場で、カクレンボして、パンツが真っ黒になって叱られた! どんな遊びか? ※ワルガキが、木坂トンネル内でヤキイモ焼いて、煙モコモコ・・・ 線路に爆竹並べたり・・・ 警察に通報された! ※対座シートの正面で、赤子に母乳を与える若い母親・・・ あらわなボインに、チト興奮・・・ オシメも変えて、漂うカホリ! ※アンパン食べていると恥ずかしい・・・ ワシの口を、じ〜〜っと見つめる3才児。 ※「待ってくれ〜」 山野辺を手を振りながら走る、朝の通勤客! 動き始めておったのに、バックして待つジーゼルカー・・・ 怒る人なし・・・ ※対座シートの正面で微笑んでいるのは、憧れのマドンナ! 脂汗の会話と、触れる膝! 長い時間・・・ PS 2 廃止問題が表面化してから、沿線にはカメラ小僧がチラホラ・・・ 三脚立てて、シャッターチャンスを狙い、何時間も潜伏しているアヤシイ光景もチラホラ・・・ 当時、小学生の風炎キッズ達は、登下校の際、変なオジサンには気を付けるように、学校から指導されていたようで、 「可部線マニア」は、彼女らにとってあまりいい印象ではなかった。 先日、「デジタルカベセン」という写真集が発刊され、一冊購入したのですが・・・ ブチクソ素晴らしい! デジタル処理されてるとはいえ美しい画像であり、見慣れた風景の良さを、再認識しますた。 キッズ達もエラク感動したようで、「マニア」への印象も変化したようだす! 五冊追加注文しました。 ■HPはこちら PS 3 三段峡駅には蒸気機関車が展示されており、機関室にも座れます。 パイプ、メーター、石炭ボイラー、小さな窓、レバー・・・ メカニカルに露出した雰囲気は、戦車や潜水艦のようでもある。 日本に鉄道が敷かれたのは明治以降で、政府は西洋化と植民地政策に奔放し、軍国主義に走った! 蒸気機関車は、ある意味、その時代の象徴なのかもしれまへん! 風炎オヤジのオヤジは、戦時下、中国に渡り・・・ 満州鉄道の工事・・・ 終戦後、可部線の工事で加計町に流れついたとか・・・ ゆえに、可部線がないと、ワシはこの世に存在していないのだす! そういえば、駅員さんや車掌さんの制服制帽も、軍服のようで、戦争のカホリがするだす! 詰襟のガクランと桜ボタン、セーラー服、セビロ、警察・消防の制服・・・ 戦争のカホリがしなくもない。 コンピューター、インターネット、カーナビ、人工衛星・・・ これらも、軍事技術の福産物とか・・・ 進歩と革新は、平和と不幸のイタバサミの側面がある。 石炭はガソリンに変わり・・・ 水力発電から原子力に変わり・・・ 中国山地の木材需要も外材に変わり・・・ 思えば、可部線を取り巻く環境も、すっかり変わってしまったのかもしれまへん! こらからは環境問題が重要で、さらなる大変革を迎えるだす! う〜ん! 可部線が廃止されるのならば・・・ せめて、これからの平和な時代への架け橋となりますように・・・ 合掌! |