オペラ

やまびこホール ポスター アンコール


毎年、8月6日は原爆記念日で、広島の街は、鎮魂のセレモニーで平和を祈る。
デルタ地形で川が多いのですが・・・ 静かな太田川の水面に、灯篭を流して・・・ 死者の霊を慰める・・・


ドイツのミュンヘンで活躍されているバリトン歌手、小林春仁さんゆかりの音楽家たち6名が、
平和への祈りを込めて、来広され、コンサートを開かれました。


翌日は・・・ 太田川上流の大山奥の大田舎の加計町では、一番大きく・・・ 世界的には、ブチ小さな・・・
川森文化センターの、「やまびこホール」で、再びコンサートを開いてくださいました。


風炎オヤジの場合、歌は好きですし、それなりの哲学がありますが、オペラは正直、ワカラン!

パバロッティー、ドミンゴ、カレーラスの
三大テノールは有名で、他のクラシック歌手のCDも数枚、所持しておりますが・・・

あまり聞きまへん!


オペラは歌劇ですので、アリアとは劇中歌という事なのでしょうか?

スピーカーもアンプもない時代に、確立された
舞台芸術ですので、とにかく声はドデカイはず・・・

さらに、今回の会場は小ホールですので、生の迫力を体感できるのは、ブチクソ楽しみで・・・ いそいそと出かけますた。

会場では、2階席の再前列に座りました。

スピーカーもマイクも無い・・・ ピアノだけ・・・ シメシメ・・・


出演者

JOEL MOLNAR ハンガリー、PABLO MACIAS スペイン、LUCIA D'AMOR チェコスロバキア
ANNA BAXTER アメリカ、GABRIELE PREDIGAR ドイツ、KOBAYASI HARUHITO 日本

これだけ
外人が並びますと、田舎の素人には圧巻で御座います!


一部は、クラシックギター演奏と、女性ソプラノによる日本の歌曲と、小林さんのバリトン独唱。


まず、女性ギタリストによる、「タレガ」 「アルハンブラの思い出」 「グラナドス」

ワシは、フラメンコ、タンゴ、ジプシーの、
激しいギターが好きですので、どうも、物足らん・・・


続いて、金髪の女性ソプラノ歌手が、なんと、浴衣姿で登場!

日本歌曲、「浜辺のうた」「ねむの木の子守唄」を、素晴らしい発音で熱唱!

う〜ん!

パワフル円錐巨乳で胸を張り・・・ 帯の上の段差がブルンブルン・・・ されど、何となく似合わん!

国際交流がテーマでもありますので、楽しい演出なのですが・・・

浴衣はやはり、日本の夏で、黒髪の美乳に限ると、再認識したしだいでおます!


続いてバリトン独唱なのですが・・・
マスターの小林さんは・・・ 歌手、司会、ピアニスト、オペラ解説、通訳・・・ ブチクソ大忙し!

掛け持ちで、猫の手も借りたい状態・・・

ギター伴奏による、シューベルト「冬の旅」の独唱は、世界初とか・・・ されど、ピアニストが足らんだけのようでもある。


正直、ここまで聞いても・・・ オペラよりも、
民族音楽のほうが・・・ 魂の叫びがあってシミルだす!

タンゴ、ファド、フォルクローレ、ボレロ・・・ 風炎オヤジの好みは変わりそうもない。


ここで、10分の休憩。

いよいよアリア
でがんす! アリアといえば歌曲! 大絶唱でがんす!

パンフによりますと・・・ プッチーニのラボエーム、モーツアルトの魔笛、ヴェルディのルイザミュラーとか・・・

残念ながら不勉強で・・・ 曲と、題名と、歌手が一致しませんので、詳しい説明はできまへん。


バスの男性歌手は、2m級の巨漢で、ウスラで、パワフルでした。 妙に優しそうで、親近感がある。

18才のソプラノ歌手は、スレンダーで美しいし、
ダイヤモンドのような透き通った、美声でした。

テノールは男性歌手の花形ですが、慣れない土地で、風邪を召されたそうで、リタイア・・・ 残念でした。


それにしても、
人間の体だけで、あんなに大きな美しい声が出るんですね!

う〜ん!

パチパチパチ・・・ 初体験ですし、比べようもないし、言葉も解らんけど・・・ こういう場合、素直に喜ぶ!


クラシックコンサートには、それなりの
マナーがあるらしい。

一曲唄っては退場されますので、拍手で送り・・・ 再び登場され御辞儀して、また袖に消える・・・ このくり返し・・・

デュエットの場合、終わると手をつなぐ。

やはり、お決まりの
アンコールも、準備されており、
スタンディングオベェーションで「ブラボー♪」となるらしいですが・・・ そこまでの盛りあがりは、シャイな田舎では無理でがんす!


小林さんの、解説は、軽妙なトークでオシャレでした。

重心の低い、和風な体型で、黒タキシードに、エンジの腹巻(カマーベルトとういらしい)・・・
されど、言葉のアクセントも、手振りも、妙に外人っぽいだす!

まさに、
西洋カブレなのですが・・・ ミュンヘン在住が長いそうですので、当たり前か・・・


田舎のホールは、当たり外れがあって・・・ やって来るまで、「川森文化センター」という名は、不安であったとか・・・
名前はともかく、素晴らしい
音響で、よかったとの御話。


ボヘミアンや、ジプシーの御話。 ラボエームは、純粋で貧しい、芸術的な生き方とか・・・

さらには、最近の、東欧の苦しい経済事情・・・ デフレJAPANは、まだましとか・・・

JAPANへの演奏旅行が、世界で一番御金がかかるとか・・・

優秀で才能のある、音楽家の卵たちでも、国家の
庇護は薄く、ボンビーであるとか・・・

帰りのロビーで、サイン会があるとか・・・ 記念にCDを購入下さって始めて、コンサートは旨くゆくとか・・・

来年は、テノール歌手の風邪を直して、再演したいとか・・・


なかなか、
シャレた営業でがんす!

表向きは派手でも、苦しいのが芸術の世界ですので、その辺は、よく理解できます。


入場料¥1000で、2時間30分も楽しませて頂き・・・ CD買って、サインを頂き、ブルンブルンを拝んで、握手して帰りました。

貴重な体験をさせて頂き、どうも有難う御座いました。

サイン会


クラシック音楽の世界は、派閥の匂いがプンプンですが・・・・ 詳しくは知りません!

風炎オヤジは
素人ですので、失礼な表現で申し訳ないのすが・・・
たくさんの外人歌手が並びますと、豪華で・・・ コンクールでの受賞歴の数々も、当然ですが横文字で・・・ 

かなり高級そうでがんす!


そういえば・・・ JAPAN製のクルマの名前も、音楽ホールの名前も、スペイン語や、英語が多い・・・ 茶髪のブーム・・・

考えてみると不思議ではある。


米軍基地の街、沖縄では、毎日のように外人を見ておりましたが・・・ 広島の田舎では、何年振りか・・・


外人コンプレックスは、島国JAPANの悪いところだす!


風炎オヤジにとって、最高のエンターティナーは、
君は薔薇より美しい、豪華な外人女優、オリビア・ハッセーさん
と離婚された、布施明さんでおます!


1996年、広島郵便貯金ホールにて、ドラマティック・コンサートが開かれました。

観客が一緒になって踊るようなコンサートではありませんし・・・ 頬づえでもついて、じっくり観賞したかったのですが・・・

幸運にも、最前列中央の特等席! 周辺はハイソな女性ばかり・・・ 香水のカホリ・・・


変に、布施さんと眼が合ったり・・・ 手拍子でもしないと失礼なのではとか・・・ 妙に気を使って落ち着かない・・・

それ以来、コンサートは2階席と決めております。


ラテン、タンゴ、カンツォーネ、ジャズ、シャンソン・・・ 長〜い、ヒットメドレー!


その時のアンコール曲は、ショパンの
別れの曲で、ピアノ伴奏のみで、マイク無しでの生声!

マイクの声は喉なのですが・・・ 生声は、体全体に響き、豊で柔らかく・・・ まさにライブ! 至福の時でした。


翌97年、NHKの「ときめき夢サウンド」

ヨーロッパで活躍中のテノール歌手の佐野成宏さんと、布施さんとの、
夢の競演がありました。

スペイン歌曲「グラナダ」


佐野氏はパバロッティーばりの大声量・・・ ツバキをビシバシ飛ばしまくり、「どんなもんだい!」の、気合で血走った顔!

細い声の場合も、腹筋で押さえまくり、搾り出すといった感じで・・・ 手に汗にぎる・・・

オペラというもの、声の強弱はありますが、力の世界なんだなあ〜と、実感!


JAPAN歌謡界、屈指の声量を誇る布施さんも、声のデカサでは
惜敗

歌い終わりますと、佐野さんに自ら歩み寄って、握手をされておりました。 これも御人柄・・・


のち、布施さんは、繊細なそよ風のような、「スパニシュアイズ」を唄われましたが・・・ オペラの世界とは別物。

豊な声量・・・ 響く声質・・・  繊細な表現・・・ 間・・・ 包容力・・・ 布施さんの魅力が輝いておりました。

番組プロデューサーのニクイ演出でがんす!

風炎オヤジにとって、最高のエンターティナーは、やっぱり布施明さんでがんす!


オペラのアリアとは、押しの一手! 間とか、吸いこまれるとか、抜くといった
余裕がありまへん! 共感がない・・・

言葉が解ればいいのでしょうが・・・ いまさら、駅前留学もできん!


あの音楽番組で、風炎オヤジなりの、オペラへの
物差しが出来あがってしまいました。


今回の「アリアの夕べ」のコンサートは楽しかったし、美しい声でしたが・・・ その物差しは、今のところ、さほど変化なし!

でも来年、再演されましたら・・・ やっぱり、嬉しいだす。

ブラボー♪


PS

川森文化センターの「やまびこホール」は、日頃から、大変お世話になっております。

今回の「アリアの夕べ」で演奏されたピアノは、キッズが小学生の時、発表会で弾いたものですし、
先日は、
和太鼓の発表会で、大暴れ!

オヤジも、エアロビクスで、腰を鍛え・・・ スピーチでズッコケ・・・

小さな、美術館も併設しておりますので、先日は、作品展示をさせて頂きました。


バブルな時代、各都市には立派なホールが乱立しましたね!

悲しくも・・・ 
が立派で中身が薄い・・・ 経済2流で政治が3流・・・ 文化を育てる土壌が薄い・・・

これからは、
身の丈文化の時代かもしれん!

ブラボー♪


PS−2

キッズが小学生の時、隣の村でクラシックコンサートがありました。

会場周辺を、キッズと並んで歩いておりましたら、奇妙に愛想のいい、笑顔の御婦人と出遭いました。

何か変・・・


夕焼け小焼けに、暮れなずむ野外ステージで、バイオリンとギターの二重奏!

予想に反して、タンゴが多かった! 感動!


休憩時間に、ナント、先ほどの御婦人が、舞台に上がっての御挨拶・・・
 どうやら、女性バイオリニストの母親らしい・・・

「子供の頃の、
情操教育が大切です!」

娘自慢の、親バカのようでしたが・・・ 公文塾の経営者らしい・・・ 妙に、子連れのワシラに愛想の良かった訳で・・・

なるへそ!


それにしても、暗闇での、不条理な、リベラル・タンゴは、よかった! 蚊も多かった!


ブラボー♪




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