修行

長生寺 展示風景 風炎コーナー


秋月は、福岡の小京都だす!

桜並木、古寺、町並、小川の石橋・・・ いにしえの時にタイムスリップしてしまいます。
紅葉も終わりました12月初旬、こちら周辺でクラフトフェスタが開催されました。

「秋月ぶらぶら参作展」

33工房の出展がありましたが、木土藍楽展のメンバー数名は、
400年の歴史のある古寺、長生寺での展示となりました。


春の桜、秋の紅葉・・・ 行楽シーズンには、沢山の観光客で溢れているらしいのですが・・・
運営側は、シーズンオフでの集客を画策されたのでしょうが・・・ チト、
木枯らしが沁みる、フェスタになってしまいました。


人生、修行と申しましょうか・・・

風炎工房の近くで、急遽、葬式があり、
葬儀の御手伝いさせて頂いたものですので、
準備の当日は、参加出来ませんでした。

住職にその旨、TEL致しましたところ、門と本堂は開けておいて下さるとの事・・・
フェスタの初日当日、早朝の作品展示を余儀なくされてしまいました。


風炎カ〜サンと2人、午前1時、工房を出発!
中国縦貫道を九州へと、荷物満載のワゴン車を、走らせました。

小倉南インターを下車、R322の八丁峠の峠越えを、強行致しましたところ・・・ 
濃霧で視界不良!

あまりにもの濃霧では、フォグランプは、反射するだけで意味はなく・・・
グニャグニャの峠道は狭く・・・ 超ノロノロ走行・・・

幽玄の世界へと・・・ タイムスリップしたみたいでした!


午前5時半、やっとの思いで、現地に到着しましたところ・・・ 絶句!

400年前の古寺周辺は、道が狭く通行困難・・・ 
暗闇の中で、時雨模様・・・

20段ほどの
石段を登りますと、裸電球に照らされた小さな門がありまして、奥に、小さな寺が佇んでおりました。

雨に濡れ・・・ 本堂の戸をチト開きまして、ペンライトで中を照らしますと、当然のように仏様が
鎮座されておりました。
他の出展者の準備は、すでに終了しておりますので、風炎コーナーの場所を確認しました。

う〜ん! チト怖い! されど、やるしかない!


暗闇の中、雨に打たれながら・・・ 15箱の作品コンテナと、新作の組立式の展示台を、手で運びました。
約20mの坂道を歩き・・・ 約20段の石段を登り・・・ 約
20往復いたしました。

ウォーキングで鍛えているとはいえ、心臓バクバク・・・ びしょ濡れ・・・ 寒い・・・

カ〜サンと2人で、一応運び終えまして、夜が明ける頃まで、車中で一休みしましたが・・・
風炎オヤジの人生経験の中でも、結構、ミジメな経験で御座いました。


午前7時頃、夜が白々と明け始めましたので、再開!
自作で新作の、照明ピカピカの展示台を組み立て・・・ 電気配線、作品展示、値段表示・・・
ひらめの花器に、持参しました紅白の万両を生けて・・・

午前10時の
OPENに、どうにか間に合いました!


やはり、準備当日、水路に
脱輪したメンバーの車を、皆さんで苦労して、脱出させたとの事でした。
当然400年前は、車も無かったでしょうし、当たり前のように車が走る現代に、仏の眼差しは、何かを語っておりました。

う〜ん! これも、修行か・・・

ミニコンサート


本堂でミニコンサートが開かれました。
越路吹雪や、加藤登紀子を彷彿とさせる、シャンソンが本堂に響き渡りました。
チト、
暗いイメ〜ジでしたが・・・ 結構、沁みる声と曲でした。

パチパチ・・・ ラストは、「ろくでなし」でした。


こちらの住職は横浜出身で、風炎オヤジよりも一回り以上、お若い住職でした。
10年ほど前、荒廃していた荒寺を
復興されたとの事。

秋月周辺には、漕洞宗、臨済宗、浄土宗、浄土真宗・・・ 各宗派の古寺があるらしいのですが・・・
約400年前の、室町時代においては、
隠れキリシタンの里であったらしく、隠れる為に各宗派の寺が建立されたとの事。


いろいろ、アリガタイ御話を、聞かせて頂きました!

命・・・ 死・・・ 浄土・・・ 宇宙神秘・・・ 門徒制度・・・ 世襲・・・  う〜ん! なるへそ!


南風人舘

フェスタは、残念ながら、あまりに暇でしたので・・・ 勝手ながら、店番は、隣の友人にお願い致しまして、
以前より、御付き合いのありました、鹿児島のSHOPまで、
修行の旅に出ました。

九州道を3時間半・・・ 結構、遠かった。


鹿児島空港近くの、
南風人舘は、霧島連山、桜島を望み、噴火で堆積したシラス台地の上に建っております。
大和朝廷に滅ぼされた先住民、
隼人族の古墳が、すぐ近くにありました。

不勉強で知りませんでしたが、桜島が隆起したのは、室町時代とか・・・
厳しい自然と、戦いながら・・・ 抱かれながら・・・ 生きる人間の逞しさを、再認識いたしました。

納品のち、オシャレなゲストハウスに、一泊させて頂き・・・ 翌日、
カルカン饅頭片手に、秋月へ・・・


最終日の、撤去、片付けは、皆さんで協力して、素早いだす!

今回の展示会の、儚い売上から捻出した、尊い100円を、浄財いたしまして・・・ チ〜ン! 合掌! 御世話になりました!

その夜の帰りの、中国縦貫道は雪まじり・・・ 冬タイヤ規制のため、山陽道に迂回致しまして、遠回り・・・
翌朝の、風炎工房周辺は、一面の雪景色でした。

暖冬のつもりでしたが・・・ おお寒い!


昨今、JAPANを取り巻く、
デフレ不景気は、深刻ですが・・・ 自然の力は偉大なり!

冬きたりなば、春遠からじ・・・



PS

倉敷・沖縄と、御縁がありまして、
陶芸修行を12年間、経験させて頂きました。
修行ですので、一般の仕事より、チト厳しいのですが・・・

私の場合、オチコボレの問題児でしたが・・・ 御縁のありました皆様の御かげで・・・ 中途半端ながら、生きさせて頂いております!


毎日の掃除、早朝からの仕事、ロクロ練習、炊事、貧給・・・ 忘れかけてた
厳しさを、振りかえってみますと・・・
現在の、中途半端な
生活態度を、反省するばかりだす!

今年、亡くなられました、倉敷の師匠のロクロ台の木板は・・・ 毎日、拭き込まれ、角は丸くピカピカでした。


もうすぐ大掃除でがんす!

今年、1回も拭いてない、風炎工房のロクロ台・・・ 拭きまくりまする! ピカピカに・・・
髭も剃ります・・・ 散髪にも行きます・・・ ピカピカに・・・

合掌!




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