西中国山地

JR三段峡駅 遊歩道 石樋


工房裏の太田川の川岸を、箱庭のように走るのが、存続に揺れるJR可部線。
上流に向かって約20分、終着駅が
三段峡だす!

国定公園、西中国山地の奥深い、秘境の
渓谷美を、誇っております。
明治初頭に発見されて以来、現在では遊歩道が整備されております。

夏休み、沖縄の親戚と風炎キッズ、8名で、久し振りに散策いたしました。

涼しく湿った空気、せせらぎを聞きながら、木漏れ日を浴びて、元気ハツラツ、ウォーキング!
身も心も開放されて、リフレッシュでがんす!


長淵・姉妹滝・竜ノ口・赤滝・女夫淵・石樋・ぐるの瀬・天狗ヶ嶽・・・・
たくさんの奇景を眺めながら、約1時間歩きますと、黒淵に到着いたします。


実は、こちらまで歩いたのは中学以来ですので、四半世紀振りという事になりまする。

こちらで、渡船に乗りますと、エメラルドグリーンに清んだ川底が見えるのですが・・・
以前のような、透き通った透明感がなく・・・ 棲んでいた、天然記念物
オオサンショウウオの姿はありませんでした。
手漕ぎでした渡船も、船外エンジンに変わっておりました。

船頭さんいわく、
「沖縄からきんさったか! ワシの同級生もえっと沖縄戦で死んだけえのう!」
「沖縄旅行した時の、防空壕には涙がでたでよ!」
「加計の焼物屋は、アンタか! アンタ知らんもんおらんでよ!」

風炎オヤジの噂は、太田川を上り、こんな
秘境までも、とどろいておりました!


到着いたしますと休憩所があり、食事が出来ます。 ここで一休み!

池にはオオサンショウウオが、飼育されておりました。
最近は、川底にサンショウウオの姿はないそうで、今年は雨が少なく、水量も少ないとの事でした。

香ばしい山女(ヤマメ)の香りに誘われて・・・ ごちそうさまでした!


見晴らしの好い休憩所は、川面から5mくらいは、高い場所ですが・・・
集中豪雨の時は、軒先まで水がきますよ! 3回流されました!


おおたまげ!
西中国山地の集中豪雨が、この狭い峡谷に集中するのですから、逃げるしかありまへん!


山女の塩焼 黒淵の渡船 オオサンショウウオ


ここ
黒淵から奥へと・・・ 二段峡、三段峡へと秘境に向かって、遊歩道は続くのですか・・・
さらに、片道2〜3時間は歩きますので、丸1日かかりの、ハイキングコースであります。

もみじの紅葉に囲まれた、
三段峡の風景は、絵葉書やポスターで有名なのですが・・・
恥ずかしながら、これより先に足を踏み入れたことは、御座いません!

上流に、駐車場がありますので、こちらから、秘境を目指す方法もありますが・・・
いつの日か、
挑戦したいものです。

せせらぎの中での森林浴は、程よい疲れと、汗!  う〜ん! リフレッシュだす!

三段峡駅から、黒淵への、往復2時間のコースが初心者にはオススメだす!


駅近くの食堂で、昼食は、山菜定食を注文。
腹ごしらえの後、R191を益田向けに20分程・・・ 次の目的地、深入山へと、車を走らせました。


深入山登山口

初心者向けのハイキングコース・・・ 西中国山地を代表する、深入山
訪れましたのは、これまた、高校生以来の事で、四半世紀振りざんす!


風炎オヤジは、山は大好きでがんす!

本屋で、山岳写真集や山渓を立ち読みしておりますし、山に命を賭ける、登山者の
ロマンは、解るつもりではありまする!

苦しんで、
自力で登破した達成感!  自然の雄大さ!  包み込まれる安堵感!

ヘリコプターでは、味わえません!


今回は、三段峡のウォーキングの後でしたので、登るかどうか、チト悩みますたが・・・
沖縄からの親戚もおりましたし、今、登らねば、いつになるか解りませんでしたし・・・

決心したのはええのですが・・・ 3分後にはスグ後悔・・・ 体力低下を実感!
画像では、
ゆるい勾配のようですが・・・ 結構ハ〜ドでがんす!


途中で、沢山の登山者と、すれ違いましたが、皆様、声をかけて下さり
礼儀正しい。

「コンニチワ!頂上まであとどれくらいでがんすか?」

「3分の2は来てますよ・・・ これを越えたら
頂上が見えますよ・・・ ガンバッテ!」


コンクリートの雑踏では、すれ違う他人様への挨拶は、チト変! 皆にしたら、変態!
されど、
山道ではしないほうが、不自然!

ブコツ系の風炎オヤジでさえも、自然に声をかけてしまうのでありまする。
自然の力は、人の心を優しくするのですね!

登っても、登っても頂上は見えず・・・ 登っては休み、登っては休み・・・


ふ〜っっっ キツイ!  この頃には、山に命を賭ける、登山者のロマンは、まったく理解不能
汗ダラダラ・・・ 心臓バクバク・・・ 膝ガクガク・・・

ふ〜っっっ キツイ!  ここで、アキラメますと、
敗北感を一生、背負う事になるし・・・
山頂では、キッズが手を振ってるし・・・

ふ〜っっっ キツイ!  自分で自分を励まして・・・ 約1時間・・・ ようやく登頂しましたでがんす!


ふ〜っっっ ブチクソ大感動
連なる山ナミ! 聖湖も見える! 標高、1153m! 山頂は360°西中国山地の大パノラマ


晴天の場合・・・ 遠く南には、瀬戸内! 北には日本海! が見えるのですが、あいにくの曇天・・・
されど、もし晴天でしたら、この猛暑では、熱中症でダウンは確実でした!

山頂からの展望


山頂の風は爽やかです! 御茶飲んで、オヤツ食べて、ゴロ寝! え〜気持ち! ハイジの気分!

されど、登りつめたら、下るのが自然の摂理だす! これ以上、登れまへん!

向こうの山は
雨雲に包まれて、今にも泣き出しそう・・・


チト少なめの後ろ髪を引かれながら・・・ 汗ダクの帽子を被って・・・ 下山を開始しました!

確か、高校時代は、走るように下り・・・ 途中、
ハミ(毒蛇)に出くわしても、反射的にかわし・・・ 
経験上、下りは30分くらいのものかと思っておりました!


山道の下りは、2〜3歩先の足場を判断しながら下りませんと、オッツキまへん!
3分後には・・・ 体力低下のうえ、知能低下を実感!

膝ガクガクで、
捻挫しそうで怖いので、横向きでゆっくりとカニのように下りました。

開き直ってデジカメ片手に、高山植物を撮りながら、風景を撮りながら、のんびりと下山しました。

サギ草 下り坂 リンドウ


風炎オヤジが登っても、登らなくても・・・ テッペンで、熱中症で
昇天したとしても・・・

風は吹き! 雲は流れ! 花は咲き! 虫は飛び!

地球は廻っているんだなあ〜
人類が、いかに
高度な文明を築いたとしても、大自然に抱かれているんですね!


風炎キッズや、沖縄の親戚のニ〜ニ〜は、風のように走って下り・・・ 麓で御待ちかねでした。

8名での登頂でしたが、風炎オヤジは、最下位・・・ いわゆるドベ・・・ それもかなりの・・・


(画像は夏の物です。 これからは紅葉の季節! 散り際の美しさに燃えます!)


PS

高校時代は、悪友4人での、珍登山でした!

三省堂の、赤い表紙の現国の教科書に、北杜夫の「少年」がありました。
穂高の槍ヶ岳の山頂で野宿して、霧が晴れたあとの、
満天の夜空に感動して、何かに目覚めた、若き日の作家の物語でした。

町の教育委員会で黄色い△テントを借り、
ある者は、天体望遠鏡とカメラ! ある者はアマチュア無線機とバッテリー! ある者はフォークギターと楽譜!
重装備でした!

直前に、水が無い事に気が付き・・・ 麓のロッジでナイロンのゴミ袋を貰い、水を入れ・・・
毛布まで、無料で貸して頂きました。


日も落ちかかる頃、やっとで頂上! されど、
失望
広島市内の高校の、天文クラブのキャンプで、エラク賑やかでウルサイ!

これでは、山の
孤独感を味わえないと、せっかく張った△テントをたたみ・・・
100m程下の、岩場に移動・・・ 暗闇の中で△テントを張りました!


岩場で毛布に包まり、夏星座の観測! 開放OPENシャッターでの天体写真撮影!
アマ無線は、愛媛県と交信出来ましたが、バイクのバッテリーを改造した、自作のバッテリーが切れ・・・
ヤケクソのギターで大歌!

そして、朝日が昇って、
御来光

疲れ果てて、帰りのバスでは爆睡眠! 今に想えば、高校時代の良き思い出! 健康的な遊びでした!

そのうちの一人は、卒業以来、逢っておりませんが・・・ 風炎オヤジに負けないくらい、○○ていると・・・ 風の噂。
頂上から並んで飛ばした、黄色い放物線! あの
爽快感を忘れるなよ・・・




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