100円

先日、地元の中国新聞に、中学生の投稿がありました。

内容は、100円ショップの
100円という値段が、考えられないというもので、
近隣アジア諸国の、搾取の上に成り立った価格で、素直に喜べない。」
というものでした。

100円ショップに限らず、
家電、衣服、食品・・・
為替のトリックといえば、それまでですが・・・ 安いですよね!


風炎オヤジは、
インテリア小物が好きで、よく雑貨屋で手に取ります。
特に、南米、
インカ風・・・ 好きじゃのう!
輸入小物は、産出国の香り、雰囲気、感覚・・・ 伝わりますよね。

最近よく目に付くのが、
WA風の輸入小物。
日本人の好み、感覚を研究して、日本に
ターゲットを絞っています。

恐らく、日本の
商社の指導によるものでしょうね!

中国・タイ・ベトナム製のWA風小物は、
日本人の好みを研究し、以前より品質も上がり、何より恐ろしく、安い!


数年まえ、有田焼で有名な、佐賀県有田で
炎博が開催されました。
やきものをメインとした”
EXPO”でした。

「バザール館」
名門、柿右衛門ブースと、卸問屋ブースに挟まれた、
ドラマチックな配置のブースに、風炎窯も出展させて頂きました。

柿右衛門ブースは、人が少なく、コンパニオンが時々公人を御案内され、
庶民には触って欲しくないという、
高貴な雰囲気が漂っておりました。

風炎ブースは割と人も集まり、結構、繁盛いたしました。
ほんじゃが、
には負けてしも〜た。

卸問屋ブースの「あれ」には、完敗でした。
毎朝、山のように搬入される「あれ」には・・・

100円の御飯茶碗!

材料費、燃料費、輸送経費・・・ う〜ん! それにしても、安すぎる!
そんなに粗悪でもないし・・・


先日、有田の
絵付け職人の方に、お話を伺いました。

産地では、
分業体制が確立されております。
陶石産出<運搬<製土<ロクロ、素地<絵付け<窯焼き<梱包<商人・・・

有田の磁器が、時代の先端、世界に誇る、
一大輸出産業であった時代がありました。


100円の御飯茶碗!
中国製の「素焼き」の素地を輸入して、有田で絵付けし、焼く事によって
実現した価格であると解りました。

産地の陶土が、日本各地を回る、焼き物の
現状
土地の個性を失いつつある事は、認識しておりました。

さらには、世界に広がり、
国の個性も失われてゆくのか!
う〜ん!


世界が近くなり、
デフレ不況にあえぐ、今日の日本。
インターネットも手伝って、世界は近く、狭くなっております。
輸入品が安いという事は、不況であっても、日本は
贅沢な国である証ではないのか?

オヤジは個人的に、
ヨーロッパのEU統合に、注目しております。
経済統合が、
戦争なしに実現できるのであれば、人類の明るい未来が見えそうです!


風炎作品で
一番安いのが、線香を立てるでがんす。
土を丸めて、穴を開けただけ・・・   
100円!
風炎キッズ製作で、彼女らの、重要な収入源(こずかい)であります。
一個
5円で、”受け”で製作して頂いております!
”受け”とは、出来高払いです。

「一個5円で作らせて、100円で売って、と〜さんが、
丸もうけじゃん!」
掛け率もあるし、材料代、光熱費、借地料、広告費・・・」
「これが、商売というものじゃ!
何より一生懸命、作らんといけんで!」

「わかったか!」


PS
有田には商店街以外に、バイパスがありました。
デッカイ看板が立ち並んでおりました。

15代柿右衛門、14代今衛門、14代源衛門・・・

こうした、
長い伝統には・・・ 風炎オヤジが、どうあがいても勝てんのう!
風炎窯はどう考えても、
一代限りであります。

風に揺れる、
朽ちた板を、看板にしょうかのう!

「一代限り!土左衛門窯!」

どなたか、
100円、恵んでつか〜さい!




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